新しい生活、成長を描く絵本②
今日は同じテーマで他社本の紹介をしたいと思います。気になる本があったら手にとってみてくださいね!
①がっこうだってどきどきしてる
アダム・レックス/文 クリスチャン・ロビンソン/絵 なかがわちひろ/訳 WAVE出版
この絵本は、人間じゃなくて新しく建った学校の建物が主人公というちょっと変わった絵本です。学校と呼ばれる建物。その建物である学校自身が初めて体験する学校。まだそこがどんな場所なのか、知りません。やがて始まりの日がやってきてそこに集う人々を通して学んでいきます。用務員さん、先生、そして、子どもたち。建物目線で描くこの絵本は建物が客観的な目から学校という場を観察して、さまざまなことを感じます。子どもたちと学校の建物の中で読んだら楽しいかもしれないし、これから学校に通うようになる子どもたちと読んでも楽しいかもしれません。
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②ラチとらいおん
マレーク・ベロニカ/ぶん・え とくながやすもと/やく 福音館書店
この絵本はラチくんのおはなし。ラチくんは弱虫。いろんなものがこわくてこわくて仕方ありません。ともだちですら怖いんです。そんなラチくんが求めたのは強いライオンのような存在。ラチくんにとって強さの象徴のライオン。ラチくんは弱さを克服できるでしょうか?小さな赤いライオンとラチくんのやりとりがかわいい、勇気の湧いてくるロングセラー絵本。
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③コッコさんのともだち
片山健/さく・え
引っ込み思案のこっこさん、ほいくえんでなかなかおともだちができません。でもあるとき…。
ともだちになるきっかけってとっても不思議、ちょっとしたことなんですよね。リズムのある言葉と共に子どもの心を描いた絵本です。
④ようちえんいやや
長谷川義史/作 童心社
ようちえんにいくのが嫌な子がたーくさん出てきます。幼稚園に通う頃の子どもたち。この年頃の子どもたちの物事に対するはっきりした意思表示をみるにつけ、面倒だけどちょっぴりうらやましくなります。行きたくない理由はみんなそれぞれ。わたしの甥っ子も幼稚園に行きたがらない子でした。理由を聞くと、家が大好きなんだそう。そうとはいえ、ちゃんと通ってましたけど、お付き合いという風な気持ちだったみたいです。だから休みになるとやったー!とホントに嬉しそうにしていました。幼稚園に行きたがらない子がいたら、その理由を聞いてあげるといいかもしれませんね。感じ方は人それぞれということみたいですね。
⑤おおきくなるっていうことは
中川ひろたか/文 村上康成/絵 童心社
おおきくなるってことの意味をまっすぐつたえてくれる絵本。それはもう、気持ちのいいくらい。成長するってこういうこと。年を重ねるってこういうこと。
⑥たくさんのドア
アリスン・マギー/文 ユ・タウン/絵 なかがわちひろ/訳 主婦の友社
1人の人が生きている間、いったいいくつのドアをあけていくのでしょうね。新しいドアを前にためらうこともあるかもしれません。この詩のような言葉で綴られる絵本を読んでいるとそのドアをあけるのは自分自身の手でありたいなと思う。新しい生活に飛び込もうとしている人に手渡したい絵本。
⑦みんながおしえてくれました
五味太郎/作 絵本館
この本がわたしは大好きです。五味太郎さんの描く絵はどこかのんびりしていて、どこか余白を感じます。そのおかげで心や頭でいろんなことへ広がっていくのです。この絵本は先生という特定のひとから教わるのではなく、みんなからいろんなことを吸収する様子が多分すきなんだと思います。こうやって生き物や人、人同士が影響を与え合って生きていると思うとなかなかいいものです。新しい生活を前に緊張したり頭がカチコチになったときにぜひ読んでみてください。気持ちがふっと切り替えられるかもしれませんよ?
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さて、いかがだったでしょうか?きっと???と思う本もあったかもしれません。でもこの紹介をきっかけに、わたしだったらこの本を選ぶかなと楽しく本を思い浮かべることができればいいなあと思っています。(文責:溝上)