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睡眠時無呼吸と健康リスク:早期発見のためのポイント

避難訓練で使う「ハンカチを家に忘れた」と泣く小学校1年生の長女に、「災害は準備が整っているときに来るとは限らない。あるものでどうにかするのが大切なんだよ」と諭したところ、2倍の強さで泣かれてしまった佐久川です。
#そういうことではない

今週のきんにく大学の健康ミニ講話は、睡眠時無呼吸症候群についてです。

睡眠時無呼吸は、ただのいびきと思って見過ごされがちな症状ですが、治療されないまま放置すると心臓病、高血圧、糖尿病、さらには脳卒中といった深刻な健康問題を引き起こすリスクがあります。
深刻な結果を防ぐためにも、早期発見と治療が不可欠です。

睡眠時無呼吸による健康リスク

心臓病

睡眠時無呼吸は心臓に負担をかけ、不整脈や心不全のリスクを高めます。

高血圧

睡眠中の酸素レベルの低下は血圧を上昇させ、時間が経つにつれて日中の血圧にも影響を及ぼす可能性があります。

糖尿病

不十分な睡眠はインスリン抵抗性を高めることが示されており、これは2型糖尿病のリスク因子です。

脳卒中

長期にわたる低酸素状態は脳の血管にダメージを与え、脳卒中の危険性を高めることが知られています。

早期発見のためのポイント

いびきの音量と頻度

いびきが大きく、毎晩のように発生している場合は注意が必要です。

日中の眠気

十分な睡眠にもかかわらず、日中に強い眠気を感じることは、質の悪い睡眠の兆候です。

睡眠中の呼吸の停止

パートナーから睡眠中に呼吸が数秒間停止していると指摘されたら、それは睡眠時無呼吸の明確なサインです。

急激な体重増加

体重の増加は、睡眠時無呼吸のリスクを高める可能性があります。

高血圧

特に若くして高血圧を発症している場合、睡眠時無呼吸が原因の一つである可能性があります。

睡眠時無呼吸の治療

軽症の場合

肥満が原因になる場合は減量をする、寝方の工夫、飲酒を控えるなど生活習慣の改善を行います。
特に寝る前の飲酒は控えます。
寝る前にお酒を飲むと、睡眠中に気道の筋肉がゆるんで、舌が気道側に落ち込みやすくなります。
寝酒は睡眠の質を悪くします。寝酒をしないと眠れない場合は安全な睡眠導入薬を処方してもらった方が良いでしょう。

中等症の場合

生活改善だけでなく、睡眠時に口腔内装置(マウスピース)を使います。

重症の場合

生活改善と合わせて持続陽圧呼吸療法(CPAP)が行われます。

CPAPは、睡眠時に専用のマスクを鼻に装着して機械本体から圧力を加えた空気を気道に送り込みます。空気の圧で軟口蓋や舌を押し上げ、のどの奥を広げるため気道がふさがらなくなり無呼吸の解消が期待できます。

持続陽圧呼吸療法(CPAP) 写真ACより

まとめ


睡眠時無呼吸の治療は、睡眠の質を向上させるだけでなく、上述したような合併症のリスクを減少させるためにも非常に重要です。
質の良い睡眠は、日中の活動のパフォーマンスを高めます。

もし睡眠時無呼吸の症状が自分自身や周囲の人々に見られた場合は、医師(睡眠学会専門医が良い)に相談し、適切な診断と治療を受けることを勧めます。

自分自身の健康だけでなく、家族や友人の健康に対しても、睡眠時無呼吸に対する意識を持ちましょう。

●日中ものすごく眠い、眠そうにしている。

睡眠時無呼吸が隠れているかもしれません。
まずは気づくことが大切だと思います。

また報告しまーす!

(参考)


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