それは1つの記事が更新されただけだが、1人の人間にとっては大きな飛躍だ
メンバーに、ネットでの発信を拒み続けてきたMさんという男性がいます。このまま紙の編集を続けてても変わらない、WEB編集を勉強したいと数年前に出版の世界からやってきました。
WEB編集の基礎体力を上げるものは、日頃のPDCA。Twitterやブログで日常的にアウトプットし、そこからの学びや気づきを次に繋げる、そのサイクルが重要だと僕は考えています。
なので、メンバーには「Twitterを本気でやったほうがいい、ブログも書いてどんどん発信したほうがいい。外には日常的にそれをやる化け物のような編集者がたくさんいる。業務だけで上がるスキルじゃ戦えない」と、いい続けてきました。
しかしMさんは「そうですよね…」と言いつつも、一向に発信することはありませんでした。スキルアップのスピードも上がっていきません。
昨年末、僕はとうとうしびれを切らし、「本当にクリエイティブをやっていく覚悟はありますか?」と問いかけました。
ぶっちゃけ、クリエイティブをやることだけがすべてじゃない。それぞれがそれぞれの華の咲かせ方がある。これからどういうキャリアを積んでいきたいか、考えてほしい。そんなようなことを言いました。
年明け、彼はWEBでの継続的なアウトプットを宣言しました。年末に問われて考えてみたが、自分が思う以上に紙の世界でやってきたことに誇りを持っていて、WEB編集に抵抗があったのかもしれない。Mさんは静かに話してくれました。
そしてようやく先日。Mさんは初のnoteを公開。デビュー作にしてはそこそこ読まれているようです。
人類で初めて月面に降り立ったニール・アームストロング船長は、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大なる飛躍である」と言いました。
僕にとってこのできごとは、まさにそんな気分です。
それは1つの記事が更新されただけだが、1人の人間にとっては大きな飛躍である。