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アーユルヴェーダ・ホテル Tagiru.滞在記
2024年4月4日から15日の12日間スリランカの首都コロンボから南に車で2時間くらいの海沿いに位置するTagiru.にてアーユルヴェーダを受けてきました。
Tagiru.はどんな場所なのか?
部屋数は12室で、全室オーシャンビュー!リノベして3年目なので綺麗。
スタッフは50名くらいで、ドクターも常駐してくれている(いつでも相談ができる)日本語が喋れるスタッフの方もいるので安心(常駐ではない)
トリートメントは、1日4回(30分程度✕4回)。トリートメントの種類は、20種類以上あり、ドクターとのコンサルテーション後、カスタマイズしてくれる。
食事は、1日3食、個々人に合わせた料理を提供。基本みんなで食べる(部屋食も可能)
朝は、ヨガや太極拳のレッスンがあり、夕方に、瞑想、クッキングクラス、ミュージックセラピーなどのアクティビティも用意されている。
薬は、1日2回提供される(良薬口に苦し!)
Tagiru.には常時名くらいのゲストが世界中から来ていて、来る理由も人それぞれ。10日から長い人は28日位いるらしい。去ったり、新しい方が来たりが日常茶飯事。この重なりあったタイミングを共に過ごせるのも素敵なことだなって思いました。
Tagiru.に滞在した目的
年末に友人が夫婦でTagiru.に滞在していたこと(下記の記事)を知り、興味を持ち、いつか行きたいなと思っていたけど、予約で埋まっていたので、機会があったらかなと思って、インド旅行をしていたら、キャンセルが出たので、申込みできるとなり、2時間位悩みDMをして、滞在申し込みをすることにしました。急遽だったので、バックパック一つで、アーユルヴェーダに関して、無知の状態で飛び込ませていただきました。
今自分の人生と事業のパーパスが、『癒しを科学し、人間の全体性を取り戻す』というもので、将来的には、『ホリスティックな医療の研究・教育・施術ができるリトリート施設を創る』ことを一つの目標にしているので、そういう観点でもTagiru.を経験したいと思っていました。
世界の3大伝統医学には、中国医学、インド医学(アーユルヴェーダ)、ユナニー(グレコアラブ)医学があり、その中のアーユルヴェーダを、セラピー的に短期で受けるのでなく、ドクター診療のもと医療として経験できることにワクワクでした。ちょうど、自分の生き方や事業をどうしていこうと思い悩んでいた時期ですし、内省できる12日間にもしたいと思いました。
滞在前日に考えた12日滞在後に得たかったこと
アーユルヴェーダの真髄・コンセプトは何なのか?
アーユルヴェーダの方法論、どういう手法を用いるのか
癒やしとはなにか(アーユルヴェーダ的にいうと)
癒やされるという感覚を言語化すること
人間の全体性とはなにかの糸口
本来の自分ってどんな自分なの?
リゾート施設ってどんなものなの?
リトリート施設に長期滞在する意義
ちょっとだけアーユルヴェーダについて
アーユルヴェーダがどういうものかっていうことについては、もう少し勉強してからしっかりまとめたいと思うが、概要だけ書いておきます。
個人的な解釈だと、よりよく生きるために、消化・吸収・排出を大事にして、毒素を体内に留めておかないようにする。そのために、自分の体質(ドーシャ:Pitta・Kapa・Vata)を知り、その体質にあった対策(食事、薬、ヨガ、瞑想、トリートメント、哲学)をする。
より詳しくは、Tagiru.のHPや専門書などを参照してください。
南アジアをルーツに持つ伝統医療
日本では額にオイルを垂らす「シロダーラ」のイメージで知られるアーユルヴェーダですが、もとはインド地域をルーツとした、数千年の歴史のある伝統医療です。スリランカにはアーユルヴェーダ医師になるための6年制の医学部があり、街にはアーユルヴェーダ専門の病院や薬局が並んでいるほどに、生活になじんでいます。
アーユルヴェーダの特徴は、心身の不調に、短期的・対処療法的に対応するのではなく、その人のもともと持つ体質や状態に合わせて、根底的な理由にまでアプローチすること。このことは、現代に生きる私たちに新鮮な驚きとともに、自分自身のこれからのあり方を見つめ直すきっかけを与えてくれます。
あなたの生まれ持つ体質に合わせて
アーユルヴェーダの出発点は、それぞれの人が持って生まれた「体質」つまり 「個性」です。現代において、個性が大切だと語られ始めてからわずか数十年ですが、アーユルヴェーダでは数千年前から、個性が医療の中心に据えられていました。
誰にでも効く治療も、誰にでも効く薬も、存在しません。ドクターとともに、自分の生まれ持つ「体質=個性」を知りながら、あなたのためだけのトリートメントや食事をじっくり体験していきます。アーユルヴェーダを通じて心身を癒すことは、そのまま、これまで知らなかった自分のことを知ることでもあるのです。
Tagiru.での生活概要
4/5:初日!
自分は前日コロンボに一泊してからのTagiru.でしたので、お昼前にコロンボを出発して、ランチ前に着きました。最初のランチがガーデンランチで、誕生日のゲストがいたりして、和気あいあいとした雰囲気に入り込めました。食卓を囲んでの食事は慣れていないので、数日間少々ストレスでしたが、慣れてくると、その時を楽しめるようになっていました。
初日は、午後にのヘッドとフェイスのトリートメントを受けて、ビーチを散歩したりしていると、夕方になり、いきなり雷雨。「これも自然だな〜」っと、感じながら、移動の疲れもありぐっすり。
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4/6:はじめてのコンサルテーション(診断)
朝6:30から太極拳のお庭でレッスン(毎日ヨガか太極拳があります)
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朝ご飯を食べた後に、ドクターによるコンサルテーションの時間、脈や身体の状態を診てもらうのと、普段病院では聞かれない生活習慣や嗜好などについて聴かれました。自分の体質(ドーシャ)は、Pitta, Kappaとのことでした。それに基づき、アドバイスをもらったり、トリートメントや食事をカスタマイズしてくださいます。
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4/8:クリーニングデイ!!
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待ちに待った、クリーニングデイ(ビレチャナ)!!
処方された下剤を飲んで、思いっきりデドックスする日。
人生で最大のデドックスの日と聞いていたので、身構えていましたが、思ったより普通でした。
自分の場合は、午前中に何回かドクターから体調どうかと電話があり、追加で梅ジュース(甘くなく酸っぱい)ももらいました。午前中だけで、8回ほど出して、午後からはほぼいつもと変わらない生活に戻りました。
午前中、処方されたハーブティー(1L)、白湯(1L)、水(0.5L)とお粥を食べて、クリーニング前後の変化はこんな感じ。
浮腫みが取れた(表情がスッキリした)
鼻の通りが良くなった(香りに敏感になった)
気分も軽やかになって、よりリラックスできる様になった
体重は、1kgくらい減ったかな
勘が働くようになった?!
4/9-14
12日間で受けたトリートメントは、ヘッドマッサージ、フェイスマッサージ、Shirodara、Abhyanaga、スチームバス、フットマッサージ、レッグマッサージ、チャクラマッサージ、バック、Harbal Sweda、ネック&ショルダー、パウダーマッサージ、、、ものによっては、3、4回は受けているかな。
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(中央)スチームバス、
(右)パウダーマッサージ後、粉+オイルまみれ
日々の記録は、初日に頂けるTagiru. My Bookにしていました。
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(右)日々の体調や体重、日記を書くスペースがあります
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4月13日は、ちょうど、スリランカの伝統的な正月「シンハラ・タミル・ニューイヤー」でした。決め方が面白く、政府のお抱え占星術師たちによって毎年行事が分単位で決定され、正確な日程が決まるのが1ヶ月前とからしいです。今年は、2024年の新年の始まりは、4月13日の夜9:05が元旦。
ネパールでもバンコクでも13,14らへんが新年だったので、仏教的な新年なんでしょうね。日本の仏教徒は新年のお祝いしないのかね。
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(中央)Milk Ceremony(右)Oil Ceremony :新年の伝統的な儀式に参加させてもらいました
この新年というタイミングで、Tagiru.に滞在できて自分の心身も新たな年を迎えられた気がします。そして、皆で祝福できたことも最高でした。
4/15:LAST DAY
最後の日(もしくは前日)に、ドクターとの最後の診断があり、初日に計った自分のドーシャの乱れがどのように変化したか、今後はどのように生活すればいいか、気をつけることなどアドバイスやメッセージをもらいます。
この日は午前中に2つトリートメントを受けて、最後のランチはBBQ!!
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最後の最後まで、温かい心で診ていただきました。
食事
食事は、自分の体質に合わせてシェフが毎回作ってくれる料理をいただきます。基本的な内容は皆変わりませんが、食材が違ったりします。量もカスタマイズしてくれます。毎回食べやすく(刺激的でない)美味しい料理でしたので、自分は毎回満足でした。毎回ちゃんとお腹が空いて、食事の時間が来る感じでした。
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食事ではないですが、薬たちの紹介です。こちらも個人個人で全くことなるものが支給されます。味は、まずいです。コーティングされていないくすりなので、直で、薬の味を味わえますw
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アクティビティ
いろんな息抜きや文化体験が用意されています。自分はミュージックセラピーしか参加できませんでしたが、クッキングクラスや近くの寺院のモンクが来てくれてのメディテーションのクラスもあるとのことです。
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施設
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自然豊かな環境
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(朝5:00と夕方17:00に聴こえてきます)
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毎日違った表情を見せてくれて、毎日の夕食前の楽しみでした。
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ちょっと外出
基本的にTagiru.で過ごそうと思っておりましたが、トリートメントが午前で終わる日があったり、近場でいけるところがあったので、2回外出しました。
1箇所目はスリランカの南端に位置するGalle。ホテルからは車で1.5時間くらいで、旧市街が砦で囲まれた世界遺産の要塞都市。ポルトガル・オランダ・イギリスからの支配の歴史を経たゴールは、今でもその面影を残した白亜のコロニアル建築など観れる街並み。
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2箇所目はホテル近くの亀の保護施設。赤ちゃん亀たちを海に返すとき、力強く海に向かって進む姿は感動的でした。
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Tagiru.に滞在してみての変化・感想
滞在前後の心身の変化
笑顔が自然とできるようになった
オープンなマインドで過ごせるようになった、気持ちが軽くなった
自分自身を包み隠さず、正直になっていいんだと思えるようになった
消化や解毒への関心が高まった
思考もよりクリアに、直感的を大切にできるようになった
今後習慣化すること
取り入れること
水2-3リットル/日
朝と夜の白湯
ヨガや太極拳(身体性を高める)
メディテーション
舌磨き
消化・吸収しやすいものの摂取
スパイスやハーブを使ったアーユルヴェーダ料理
オイルマッサージ
取り除いていくこと(アディクション)
辛いもの、酸っぱいもの(刺激的なもの)
お酒やコーヒー(カフェイン)もほどほどにする
SNSやコンテンツを観ること
感想
本来の総合的なアーユルヴェーダをいろんな面から体感することができた:アーユルヴェーダは、生活に落とし込まれた総合的な医療でただ単にトリートメントを受けるわけでも、薬を飲まされるわけでもなく、食事や日々の生活習慣、哲学やマインドにもアプローチしていくものであり、それを、多角的に体感するからこそ、本来アーユルヴェーダが提供するものに触れることができた気がします。
長期滞在するので、過去を振り返る、未来を構想する時間を持てる:現代社会が、「5分でわかる〜」などタイパを重視する世界になってしまっているなかで、2週間という時間をゆっくり味わうことで、普段の生活で観えてなかったものや考えられてなかったことを楽しむことができました。
人間は癒やされると、自分自身に戻る:自分の人生のテーマである「癒し」、人間は癒やされ切るとどうなるのか。それを体感してみたかった。体感してみた結果、感じたのは、「人は体質・気質が全く異なり、能力も才能も、思想も、考え方もちがうもの。それが、あなたであり、わたし。」ということ。だから、比較とか意味をなさず、自分自身であっていいし、自分自身の最高を生きればいいんだと思えました。
人が人の肌に触れて、診てくれる優しい医療だった:ドクターやセラピストの皆さんの温かい手に触れられるだけで、癒やされたし、嬉しかった。その愛ある手当てで、癒やされた日々でした。
出会った人たちが最高だった。:動けば、その時、出会うべき人に出会うんだなと思えました。自然と笑顔でいられるようになったのも、ゲストの皆さんのおかげだし、自分自身、正直に生きていいんだと思えたのも、皆の御蔭。自分で作っていた壁を薄く薄くしてくれて、オープンにしてくれた。本当、感謝しかないな。
また大切な人と一緒に行きたいと思える場所でした:このあたたかい経験を大切な人とできたなら、一生大切な思い出として、ときより思い出して話を楽しむんだろうなと思ったり、子どもとも一緒に行けたらそれも素敵だなと。これから何回もお世話になるであろう、家のようにあたたかい場所でした。
最後に、Tagiru.で録音した自然の音。時々瞑想のときに聴いています。波の声や虫たちの声を聴いると、海の香りがするような気がします。
Ayubowan
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皆様の長寿を祈って。Ayubowan。