ロンドンで妊婦② NHS病院選び
前記事に続いて、プライベートでなくNHSを選択した場合の、個別の病院選びの方法についてです。
わたしは私立病院でなくNHSを選択したわけですが、NHSの中のどの病院にするかという選択が残っています。
ちなみに前提条件として、NHSの医療サービスを利用する場合、まずGP登録をする必要があります。GP(General Practitioner)とは家庭総合医のことで、つまりかかりつけの近所のお医者さんという感じでしょうか。
↑こちらから自宅近所のGPを検索できるので、好きな所を選び、訪問もしくはオンラインで自分の情報を登録します。
GPによっては住所に制限があるようなので、あまり離れた会社/学校の近くにするなどは難しいかもしれません?また少なくとも片親は、子供と同じGPに登録する必要があります。
この登録が終わって1週間くらいすると、ひとりひとりにNHSナンバーが割り当てられ、手紙で送られてきます。NHSにお世話になる場合は、(歯科・救急・妊娠出産を除いて)いつもGPからスタート!GPにまず見せて、更なる検査治療の必要性ありと認められたら、専門医に紹介してくれる仕組みです。普段からいつお世話になるかわからないので、渡英後は早くGP登録を済ませておくことをお勧めします!
さて、NHSナンバーを手に入れたら、いよいよ本題のNHS産科(obstetric / maternity service)の話に移ります。妊娠出産については、GPでは見てもらうことができず、産科病院へ行く必要があります。どの産科病院を選ぶかは、こちらもGPと同様に住所からの検索機能があります。
ここで一覧が出てくるので、車/公共交通機関でのアクセスを考えて通えそうな病院をリストアップしてみてください。
それから病院のHPやyoutubeで、産科の紹介があれば見てみます。コロナ禍の前は、院内見学ツアーをできるところもありましたが、いまはないかな、、、
またCQC (Care Quality Commission)という所で各病院の各診療科の格付けレポートが出ていますので、細かく気になる方は見てみてください。
格付けは4段階
赤 Inadequate(不適格)
黄 Requires improvement(要改善)
緑 good(良し)
緑星 outstanding(最高)
これは教育機関の格付けofsteadと同じ4段階ですね。
こういう情報を見れば見るほど、迷ってしまう時もありますよね。遠いoutstandingか、近くのgoodか、などなど。個人的には、身重で何度も通うし、緊急時に急いで駆け込むこともあるかもと思うと、アクセスもなかなか大切なように思います。あとは直感??
どこのNHS産科にお世話になるかを決めたら、各病院のHPにあるself referral formから自分の情報を登録をします。
この登録画面で、最終月経日や、遺伝疾患リスクの有無、既往症、出産歴、通訳の要否などを申告します。情報を提出してから、目安として5営業日以内には、病院側より連絡があるように思います。
病院からの連絡を待つ間に、patients know bestというwebサービスに登録することをお勧めします。長くなるので詳しくは別記事に。
なおNHSの場合、
◆midwife(保健師・助産師)による初診 : 10週目
◆初めてのエコー : 12週目
となり、トラブルがなければそれ以前には基本ありません。よってself referral formを出すのも7~8週くらいで充分かと思います。
日本だと、6週くらいには医師に受診し、エコーで胎嚢を確認して子宮外妊娠ではないか確認すべきと言われるので、かなりスケジュール感が違いますね。その不安から、NHSでの出産を考えていたとしても、この時期に日系プライベートでエコー受診される方は多いようです。
ジャパングリーンメディカルの料金表(2023年現在)を見てみると、
・初診20分間 160ポンド
・診療時間延長10分毎 80
・院内超音波検査 130~
・婦人科的処置 25~
などが掲載されていました。エコーを頼むと概算300~400ポンドになるのかな?正確には直接お問い合わせください。
なおNHSでの医療サービスは、非常に標準化・マニュアル化されています。なのでNHSのどの病院を選んだとしても、会計は0円だし、初診は10週だし、初エコーは12週です。プライベートの私立病院なら、お金を出せば、望むままにいつでも受診できるしエコーもしてもらえるということですね。
NHSで受けられることについては、HP上でおおよその概要が確認できます。なかでも重要なページは、都度紹介しますね。
次の記事は、10週の助産師初診について。