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ロンドンで出産② 分娩

分娩中に使うかもしれない単語は、このあたりでしょうか?

Contraction 子宮収縮
Cervix fully dilated 子宮口全開
Push いきむ
membrane 膜
vein 静脈
perineum 会陰
anaesthetic 麻酔薬
numb 麻痺させる
placenta 胎盤
Stitch 縫合



◆分娩第一期 (開口期)
陣痛開始~子宮口全開: 8-18時間

規則的に10分間隔になった時に陣痛開始と呼ぶそうです。なので第一期の初めはまだ自宅待機で、途中から病院へ移ることになりますね。

入院すると、およそ15分おきに、胎児の心拍計測のためハンディの機械を当てられます。

なんらかの懸念があるときや、無痛分娩、本人が希望する場合は、機械式のモニターをつけることになりますが、機械に繋がれてしまうので自由に歩き回ることはできなくなります。

陣痛の進みが悪い場合には、促進する方法として、
・人工被膜(人工破水)
・オキシトシンの点滴
がまず検討されるようです。

Epidural以外の痛み軽減の方法としては、

・Gas and air (entonox, 笑気ガス)
・pethidine (ペチジン)注射
・remifentanil (レミフェンタニル)点滴
・水中出産
・TENSマシーン(病院貸与もしくは持ち込み)

等があげられています。自分がどれを選択できるのか、気になる方は病院に確認しても良いかもしれません。

◆分娩第二期 (娩出期)
子宮口全開~いきみ出産 : 3時間以内(経産婦2時間以内)

無痛でない自然分娩の場合、日本では一般的な足をあげて開脚する形の分娩台はなく、フリースタイル出産になります。


日本でよく見る足乗せと手すりのあるタイプ


イギリスではベッドは平ら、足乗せ台やサイドの手すりはありません。日本式を経験していると、「体勢をどう作るの?どこに力を入れれば?」と不思議になります。

下の写真のように、ベッド・バランスボール・ソファ・お風呂・birthing stool(半ドーナツ型の椅子)を使って、楽なポジションを探していくことになります。

NHSの分娩室の例

そして自由とは言いつつも、上体を起こした体勢、upright positionが推奨されます。重力が胎児を下ろすのを手伝うため分娩を促進し、分娩までの時間を短縮し、帝王切開になる確率を下げる、というデータがあるそうです。具体的な体勢の例は、以下のHP等に詳しく解説されています。

8名に1名ほどは、鉗子分娩(forceps)・吸引分娩(ventouse suction)が必要となるようです。

産まれたらskin to skin(カンガルーケア)をし、希望すれば、へその緒を産婦もしくは立会人に切らせてくれます。

新生児の健康チェックが行われた後、再びskin to skinをしながら、初乳を1時間以内に与えることが推奨されます。

直接素肌を触れあわせることが、新生児の心拍や呼吸の安定、ストレスの軽減に効果があるというデータがあり、重視されています。日本だと赤ちゃんはすぐ綺麗に拭かれてタオルにくるまれていた記憶があるのですが、イギリスではほぼベタベタなまま、1時間ほど母子ともに裸のままで触れ合います。

◆分娩第三期(後産期)
胎盤がでるまで: 30分~1時間以内

胎盤を排出する後産には、2つの
アプローチがあります。

①active (30分以内)

太ももにオキシトシンを注射し、切断したへその緒を引っ張る方法です。後産を早め、異常出血のリスクを低下できるため推奨されています。

②physiological (1時間以内)

放置し自然に任せる方法です。あまりに時間がかかる場合は、出血リスクが高まってしまうため、activeに切り替えられます。


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