エネルギーまちづくり塾を受講してみた!④
第2クールに入りました!引き続き楽しくレポート続けたいと思います!
第2クールは、具体にどうやって省エネルギーな建築物を作っていくの?ということで少し技術的な内容になっていきます。今回は戸建住宅の新築編です。
1 省エネルギーな家は窮屈なのか
省エネルギーな家と聞いてどんなイメージが湧きますか?よく窓が小さくなるとか、気密性を高めることで息苦しい家になるとか言われることがあるらしいです。自分は特にそういう感覚はなかったので、へ〜そう思う人もいるんだという感じでした。で、実際のところはというと、家全体が暖かく涼しくなるので、吹き抜けを寒さなどを気にせず採用できる!とか、日射取得のために南側は逆に大きな窓が推奨され、明るい室内になる!とか、その他諸々。まあこのあたりは、それぞれの価値観もあるので、受け取り方によって個人差があるのかな〜と。特に弊害になるほどの窮屈さはない、かつ、暑くない寒くない家は耐震性能と一緒で最低限の性能でしょと自分的には思ってます。
2 省エネルギーな家をつくる際の4つのキーワード
省エネルギーな家をつくる際の大切なキーワードとして自分的には大きく4つかなと思いました。「断熱」「気密」「換気」「日射取得」の4つ。
まず、「断熱」ですね。簡単に言うと、屋根、壁、床を断熱材でくるんで、外部からの暑さ寒さを遮断することです。断熱性能はUa値(ユーエーチ:外皮平均熱貫流率)という値で表され、値が小さい方が性能が高くなります。室内から外部へ逃げる熱量を外皮(屋根、壁、床)面積で割った値で、「どのくらいの熱が逃げていく家か」というところかと。日本の場合、住んでいる地域によって大きく8つの地域に分けられ、その地域ごとに基準値が設定されています。北海道と沖縄が同じ暑さ寒さな訳ないですからね。ちなみに仙台市は、なんと5地域!あれ?前4地域だったのに変わっとる!(暖かい地域の方に入れられてる!→基準が緩くなってる。仙台全然さみーんすけど!笑)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/chiikikubun-sinkyuu.pdf
エネまち社さんが推奨しているHEAT20のG2レベルという断熱性能を目指すとすると、5地域だと、0.34以下ですね!ページの下の方に書いてます。
次に、「気密」です。折角断熱しても、隙間があったら外部から暑い寒い空気が入ってきちゃうし、逆に暖房、冷房した空気が内部から逃げちゃうわけです。この気密性能はC値(シーチ:相当隙間面積)という値で表され、こちらも値が小さい方が性能が高いです。建物の隙間(㎠)を延床面積(㎡)で割った値で、「どのくらいの隙間がある家か」ということですね。これは実際に工事の最中に気密測定というものを行い確認します。1.0㎠/㎡以下が良いとのこと。
次に、「換気」です。建築物は必ず換気設備を設けなきゃいけないと建築基準法で決まっており、24時間換気というものを付けます。住宅の場合、第一種(給気も排気も機械)か第三種(給気は自然、排気は機械)になるんですが、「熱交換型」を付けることが大事。これは、排気する空気から熱と湿気を給気する空気に戻して換気が出来るタイプのもの。これがないと寒い(暑い)空気をそのまま取り入れることになってしまうので、効率が悪いっちゅうことですね。
最後が、「日射取得」です。これは簡単に言うと太陽を上手に取り入れるということで、適材適所に窓を設けるということです。日本の場合、太陽高度は夏に高く冬に低くなります。なので、特に南面の窓を大きく設けて冬の日差しを取り入れ、庇やブラインドなどで夏の日差しを遮る工夫をすることで、エネルギー効率の良い家になるとのこと。
3 省エネルギーな家づくりは業界の腕の見せ所
省エネルギーな家を作れるかどうかは、施工精度が性能を大きく左右することになります。なので、設計者、施工者の腕の見せ所だなと思いました。設計者は対象地の環境を把握し、きちんとシュミレーションソフトを用いて温熱環境を見極めるとともに、施工しやすい設計、材料の選定ができるか。そして、施工者は断熱材の施工や気密の施工において、施工精度をどれだけ上げられるか。設計者と施工者がそれぞれの職域で最高のパフォーマンスをすれば今の技術で充分可能なのです。ちなみに、良い施工者の見分け方は、気密検査をちゃんとやってるかどうかだそうです。やってなくても、やって欲しいと言った時にやる気があるかどうか。気密なんて必要ねーよ、もにゃもにゃもにゃと言う施工者はやめた方がいいですよ。笑
4 面白かったこと
家の構造って大きく、木造、鉄骨造、コンクリート造ってあると思うのですが、鉄骨の家は断熱、気密に向いていないということが、言われてみれば確かに!と感じました。鉄骨って熱伝導率がすごい高い、つまり熱を伝えやすいということですね。なので、ヒートブリッジを起こしやすい。柱や梁が外部と内部の熱の通り道になっちゃうっつーわけです。あとは、暑さ寒さによって伸び縮みしちゃうので、そもそも気密性が取りにくい。大手のハウスメーカーでも鉄骨造の家って結構ありますよね。家を作ろうと考えている方、断熱、気密を重視されるなら、お気をつけください。
今回はまさに家づくりを検討されている方に注目して頂きたい回でした!ちょっとボリューミーになってしまいました。最後まで読んでいただいた方、強者です。ありがとうございます。
また来週も気楽に頑張ります。
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