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『ある愛の寓話 村山由佳』
作者である村山由佳さんのデビュー30周年記念本だとか、人気だからだとか。そういった理由で本を手に取った訳では無かったけれど。ただ、「優しそうな本だな。」とただそれだけの理由で手に取った本。
読んでみて、確かに優しかった。それが例え寓話だとしても誰かを救う優しさを孕んでいた。
愛、なんて不確かでよく分からない物。それこそ寓話みたいな物。でも確かにそこにある、愛そのものが描かれている作品だと
「みんな頑張ってる」が嫌いだった話。
つい最近まで、「みんな頑張ってるから。」という言葉が嫌いだった。
嫌い、っていうネガティブなワードを使うくらいには嫌いだった。だって、明らかに頑張ってない人と一緒くたにされるのは頑張ってる私を否定してるような気がしたから。
でも、いつの間にか「みんな頑張ってるから。」っていう言葉が自分の中で支えになってた。
それはきっと、みんながみんなそれぞれの全力で生きているという事に気がつけたから。
今
『ままならないから私とあなた 朝井リョウ』
初めてこの本を手に取ったのは高校2年生の時。
真っ白な装丁にキラキラと光る蒼の印字がどこか無機質さと温かさを醸し出していて、いつの間にか手に取っていた。
正直その時は同時収録の「レンタル世界」の方は結構好きだったけれど、「ままならないからわたしとあなた」の方は薫の気持ち悪さに苦手意識を覚えてしまって苦手だった。
久々に読んでみて、6年経った今も概ねその感想は変わらない。やっぱり薫の思考回路は理
あらすじ 『アメジストの祈り』
あらすじ
西暦2214年。科学技術の発展は目覚しく、AIと人類の共存は密接な物になっていた。それでも、「妖」と呼ばれる怪異はどんな時代にも存在し、人間に悪影響を及ぼす。そんな妖を祓う存在が「祓い屋」と呼ばれる者たちだ。祓い屋である鬼のアキと人間の美琴はある日政府の依頼で妖を祓いに行くと、妖の力が弱まりつつあるこの時代においてありえない程大きな影(妖)が現れ...
過去・現在・未来、全てを巻き込む物