アートと物語「雪を蒔く人」
アートセラピストの友人とArt in Chat@代官山へクリエイティブリトリートにいってきました。
子どもが産まれてから自分の時間として夜に出かけるのはあまり機会としても少ないので、とても贅沢な時間でした。
数あるアートプラクティスのメニューの中から私が選んだのは
アクリルピクチャーを3つ選んで、モチーフの組み合わせで物語をつくり、アートをしていくものでした。
アートをつかった物語の世界はイメージが広がり、自分を探究することができ、新たな気づきを得て自分を元気づけてくれます。
今回も「物語」のチカラでどんな世界に連れて行ってもらえるのかとわくわくしていました。
できあがったアートから生まれた物語は「雪を蒔く人」
ある晩のこと、夜空を走っていたメッセンジャーが気が付くと
雪が降ってきました。見上げてみると、空飛ぶ船から雪がまかれていたのです。
やがてその雪は色んな色に光りはじめ、真っ暗な夜を照らし、暖かな空気を連れてきました。
メッセンジャーは寒々とした空を走ると思っていたところ思いもよらぬ
色とりどりのきれいな景色と暖かさでとても居心地がよくなりました。
メッセンジャーはこれまでがむしゃらに目的地までがんばって大切な手紙を届けようとしていました。かれこれ10年くらい。誇りをもって仕事を続けてきたけれども、たまには休みたいときもあります。
これまで道中の景色をみたりすることがあまりなかったのが、この雪がきっかけで行くまでのプロセスを楽しむことを思い出しました。
「雪を蒔く人」は自由で高いところから人々をみながら、あちらこちらと自由に移動しては雪を降らせて楽しんでいます。
このメッセンジャーのようにがむしゃらにがんばってきたり、走り続けてきて疲れてしまっていたり、自分に自信がなくなったり不安があったりする人がいたら雪を蒔いていきます。
するとそこにあったその人の持っているものが急に光り始めて、自分はこんな素敵なものをもっていたんだと自信がもてたり、プロセスを楽しむことができたり、「今ここにある景色」を楽しみ味わうことができます。
「雪を蒔く人」はその人の周りにある「景色」を照らすことでその人自身が元気になり、自分を承認することができいきいきしていくような姿をみるのを楽しんでいます。
この人を「楽しませよう」としているわけではなく、この活動を心から楽しいからやっているのであり、疲れたら船を止めて休んだり。
自分がやりたくてやっていることを楽しんでいます。
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「雪を蒔く人」のようになるためにはがんばってもなれません。
がんばろうとしてなるのではなく、
今ここにあるものを生かすにはどうしたらいいだろうと、自らもつリソースをうまく生かしていくことを考え、自分を大切にたまには休みながら進んでいく。そしてそのプロセスを楽しんでいく。その時、その場、感じる旬な気持ちや景色を味わっていく。
そんな人でありつづけることが「雪を蒔く人」になるための一歩。