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「承認」のおはなし 


わたしがサポートしているNPO団体子ども未来研究所の子どものアートセラピークラスであったり、モンテッソーリ教育の学びを通じて大切にしていることをご紹介します。

これは子どもと関わる上で大切な考え方です。アートセラピーを軸にしたイベントや教室が一般的な絵画・工作教室とは異なる点について整理させていただいた図です。
※あくまで一般論です。

お子さんを絵画・工作教室に通うことを考える際に絵を描くのを「上手く」なろうとしたり「センス」を学ぼうということで通われるケースがあるかと思います。
※もちろんお子さんが自発的に「絵が上手くなりたい」と希望されるケースもあるかもしれません。
これって、学校教育の中での美術や図工の時間で評価されることを目的にしていることが背景としてあるのではないでしょうか。

私が提供するアートワークセラピーを軸としたワークショップでは、スキルやセンスを問うようなことは目的としてきていません。
アートを通じて、どんな体験や感情があったのか、心を豊かに表現していくことを重要視しています。
「上手い下手」や「結果」ではなく、「プロセス」を大切にし、子どもたちそれぞれの心の世界から出てくる「物語」を大切にしています。

アートが終わった後に「承認」の時間を設けていることが提供するアートワークセラピーの特徴でもあります。
「承認」とはその人の存在自体を「認める」ことであり、
伝えるのは「Iメッセージ」で自分が感じたことを伝えていくことです。
「褒める」ことや「評価」することではありません。そこには先生や生徒など上下関係はないのです。

ありのままに感じたこと、体験したことを話し、また自分以外のアートのお話に対しても感じたことを伝え合います。

「この絵、上手だね~」というのは「評価」です。
つい言ってしまいがちかと思います。


「この色は○○ちゃんにとってどんな気持ちになるの~?」
という問いかけでアートを通じたその子自身の内面の気持ちを聞いてみたり

「この絵を見ていると元気づけられる」
「○○ちゃんが夢中になって描いているのをみてこちらもわくわくした」と
気持ちを伝えていきます。

この時間はほっこりと心が温かくなるような時間で、子ども同士のやりとりを見ているといつも嬉しくなります。

このような承認の時間を通じて、自分を認め、他者を認め合うそのようなことを学んでいきます。
これはアートだけではなく、普段の子どもとの関わりの中でも大切なことだなあと子育てをしていても感じます。

アートという表現を通じて、自尊感情を育て、心の発達にアプローチするための関わりを私たちは大切にしています。


子育てにおいても、大人同士の関係でも対等な関係で相手を尊重することができていれば、互いに認め合える社会になっていくのではないでしょうか。




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sakurako
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