名前のない感情を伝える方法
自分が心を許していると思っていた人から、
「まだ私のこと信頼しきれてないよね」と言われた。
その瞬間、喉の奥がヒュッとして言葉が出なかった。
自分では自覚がなかったからだ。
もうすぐ出会って1年になり、性格も真逆だけど、くだらない話も真面目な話もできる人。お互いの家族とも会ったりお泊りもしたことある。笑ったり、時々、喧嘩もする。
相手にあって、私にはない。私にあって、相手にはないもの。それをお互い共有できる関係だから居心地が良かった。はずなのに、相手の口からそう出てきてしまったのは、明らかにこちらの非である。
楽しそうにしていたり、真面目な話をしていたりするとき等、普段はわからないそうだ。だが、ある種の話をすると、お互い奥深くまで語る癖があり、その時にようやっとわかる、ということだった。
確かに、お互いの心理について話していたし、ここはこうしたいよね、気をつけるね、といったカップルみたいな会話をしてた時だった。
自分は「心を許していた」はずなのに、相手には「信頼されていない」という感情を持たせてしまったわけだ。
ここで、気づいたのは言葉の違いだった。
「心を許す」と「信頼する」はどう違う?同じ?
調べてみると面白いことがわかった。
心を許す:信頼すること、警戒心を持たないで相手と接すること、打ち解けること。
信頼:ある人物に対して、未来の行動を信じて期待すること。
あ〜〜、これは違うわそりゃ…。
自分がしていたのは確かに「心を許す」だった。
自分が過去に大きなトラウマを抱えていることもあって、人に無頓着でいたし、その方がお互い楽だと思って生きていた。それが実際良いのかは不明だが、人は人、自分は自分だし。ただ、仲良くなって境界線を超えた相手との場合には深い会話もできるようになる。
だけど、相手には「期待」しなかった。
世の中にはある一線を超えた者同士「お互いに隠し事はしない!全部話す!」という方もいるけど、自分はそれをしていないし、それが正義とも思っていない。だって、疲れてしまうから。
というのも、全てを1人に話してしまうとその人が抱えるものが多くなるのでは…?と思っている。その人は自分とも仲良くしてくれるけど、自分だけじゃない誰かと色んな関係を持っているから。
期待しない、は悲しく聴こえてしまうけど、実際はそうではない。「こうしてほしい」という自分の欲求をただ相手に求めるも、してもらえなかった場合に悲しくなるが、そりゃ、そうだ。言葉にしていないのだから伝わるはずもない。
ただ、私たちの関係はそういった負の感情はない、と思っている。だから、相手もきっと伝えることができたんだと信じているし、信じたい。
昨日、相手には申し訳ない気持ちで一杯になっていたが、今日はモヤモヤが解消されて少しスッキリした。
早速、この気持ちの解釈を報告しよう。
名前はきっと見つからない、でも、伝えてみる。