15年会っていない血の繋がった父の話
生後半年になる息子。
ぐずぐずと泣く彼を、ゆらりゆらり抱いて
大して広くもないリビングを何往復かした後
1時間程が経ち、やっとの思いで寝かす。
ふぅ、と一息ついて私も隣で横になる。
その寝顔を見て心の底から"愛しい"と思いながら
目を閉じ、意識を手放した。
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誰かの葬儀だった。人がたくさん居る。
不機嫌そうな父となにやら落ち着かない様子の母が古いパイプ椅子に座って何かを待っている。
傍には、ベビーカーですやすや眠る息子が居た。
遠く、遠くに見