アイルランド最初の週末はダブリン中心部へ コンテンツは予想外に盛りだくさん 【Play back Shamrock #6】
※ご注意※ 本連載は2020年の同時期に経験した出来事を1年後に振り返る趣旨で公開しており、掲載の情報等は2020年当時のものです。
(見出し画像:ダブリンのメインストリートO’Connell Streetにて。ダブリンに地下鉄はないが路線バスが発達しており、O’Connell Streetには多数のバス停が立ち並ぶ)
ダブリンでの生活が始まっておよそ1週間。最初の週末の1月18日と次の週末の25日は再びダブリン中心部に足を運んだ。後から振り返ってみればこの辺りの週末に他国に繰り出しておけば良かったのかもしれないが、週末の課題のボリューム感など現地に行ってみなければ分からない不確定要素もあり前もって思い切った判断はできなかった。とは言えダブリンについて理解を深める良い機会にはなったと思う。
18日と25日の両日は中国出身のクラスメイトの誘いもあり、中国の旧正月・春節を祝うイベントをクラス内の数人で見に行ってみるなりした(18日のイベントが大したことなかったとのことで、25日にも再び別のイベントに行ってみようとの話になった)。またちょうどこの頃の中国と言えば、新型コロナウイルス関連の不穏なニュースがアイルランドにも届き始めていたタイミングだった。イベントに足を運ぶことに全く抵抗がなかったわけではないが、さすがにまだ特段の影響があるとは考えにくく誘いに応じることになった。
1月18日 ダブリン中心部散策+春節を祝うイベント
この日の午前中は1人でダブリン中心部を散策し、午後からクラスメイトたちと合流した。午前中はダブリンの主要な大学の1つ、トリニティカレッジダブリン(Trinity College Dublin=TCD)のキャンパスを訪れた。UCDもTCDも歴史は長いが、TCDのキャンパスには歴史を感じさせる建物が多く立ち並ぶ。UCDはどちらと言えば郊外にあるモダンなキャンパスというイメージが強く、一方のTCDは都心の真ん中に構える格式高いキャンパスという感じでイメージしていただけると大まかに理解できるだろう。中心部に位置していることもあり、多数の観光客の姿も確認できた。
(写真:TCDのキャンパス)
(写真:TCDのキャンパス)
(写真:TCDの旧図書館前。有名な「ケルズの書」を見ようと大勢の人が列を作って並んでいる)
この後、クラスメイトたちと合流して多数の店が立ち並ぶGrafton StreetやSt. Stephen’s Green(公園)周辺を見て回った。いずれもTCDのキャンパスから徒歩で回れる圏内に位置しており、これら以外にも主要な観光スポットは概ね徒歩圏内に集中している。
Grafton Streetでは多数のストリートパフォーマーがあちらこちらで歌や楽器の演奏などを披露しており、買い物をしなくても十分楽しむことができる。St. Stephen’s Greenは市民の憩いの場として開放されている。首都と言っても高層ビルが立ち並んでいるわけではないが、都会のオアシスという感じで訪問者は多かった。
(写真:Grafton Street)
(写真:St. Stephen’s Green)
(写真:St. Stephen’s Greenの池)
一行は続いて中心部を南北に分けるリフィー川を渡り、ダブリンのメインストリートであるO’Connell Street方面へ(適宜、地図を参照されたい)。O’Connell StreetにはThe Spireと呼ばれるダブリン尖塔(本当に針の先のように尖っている)などがあるが、この日は写真を撮らなかったため後日、改めて紹介する。
(写真:O’Connell Street 沿いにあるGeneral Post Office)
この後は旧正月の春節を祝うイベントを見学した。ステージではFace Changingなどのパフォーマンスが披露された。
(写真:Face Changingの様子)
1月25日 春節を祝うイベントに2週連続で足を運ぶ
先週同様、この日も中国出身のクラスメイトの誘いを受け、ほぼ同じ面々で春節を祝う別なイベントを見に行くことになった。先週のイベントが思っていたほどのものではなかったとのことで、気を取り直してもう一度という位置付けだ。この日のイベントでは前回のイベント以上に様々な出し物があり、ステージでのパフォーマンスに加えて、筆を使った書写の体験や餃子の販売などコンテンツは多岐にわたっていた。
(写真:イベント会場の様子)
なおちょうどこの頃、中国の武漢がロックダウンされたと記憶している。ダブリンではイギリス国内(北アイルランド)向けのBBCの番組が視聴可能で、夕方のニュースで連日新型コロナウイルス関連の話題が取り上げられていたことをよく覚えている。中国に関連するイベントを見に行くことに関して一抹の不安がないわけではなかったが、ヨーロッパではまだほとんど現実的な脅威にはなっていなかったこともあり、この時点では問題ないだろうと判断した。もちろん、この1ヶ月半後に新型コロナがアイルランドでも猛威を振るうことになるなど、私も含めてほぼ誰も想像していなかっただろうが…。
1月26日 ホストブラザーのラグビーの試合を見に行く
翌日はホストファーザーからの声かけもあり、ホストブラザーが参加するラグビーの試合を見学した。ホストブラザーの活躍ぶりを見てみたいということもあったが、アイルランドの文化を知る良い機会にもなると考え同行させてもらった。学生スポーツの試合を見るのは久しぶりだったこともあり妙な懐かしさを感じつつ、寒い屋外でありながらも熱い声援が送られていたのが印象的だった。思いがけない形で現地の文化に触れる貴重な機会を得ることができた。
(写真:ラグビーの試合の様子)
ということで、当初はノープランだったアイルランドでの最初2回の週末は意外にも充実したものになった。ダブリンを知るにもちょうど良かったと思う。
そしてこの頃から、次回以降の週末に遠出をする計画を徐々に立て始めてもいた。次の週末はいよいよBrexitという歴史的瞬間に立ち会うタイミングがやってくる。それ以降もほぼ毎週末、国境を越える旅に繰り出すことになる。
次回はBrexitを間近に控えた北アイルランド、ベルファストへの列車旅と現地での体験についてお届けしようと思う(Brexitの瞬間の出来事については去年にも記事を書いたが、次回はそこに至るまでの旅の途中経過を中心に別角度から綴ったものを執筆する予定だ)。
それでは次回以降も引き続き、珍道中にご期待いただければ幸いである。