他愛もないことが得難いこと 24 saku381 2022年1月4日 19:38 そこに住んでいる人なら なんでまた金網越しの朝焼けなんてわざわざ撮るの と思ったり まぁいろんな人がいるからねと思ったり まだいるよと思ったり するよね 怪しい人に見えるかもだから わざわざかわい子ぶりっ子フリフリ 玉子が汚れていてちょっとショック そりゃそうだよね駅だもん それにしては綺麗じゃんみんな大事にしてくれてるんだ 朝ご飯の卵食べながら駅の玉子思ったり 朝の遅い山中の雨戸閉めたままの暗い朝ご飯に慣れているから都会の朝はキラキラいくつもの世界が重なり合っているみたい しょうがないよまるっと一年も山にこもっていたら見るもの見るものみんな別世界 植物だって宇宙人みたいな顔してるじゃないか こんにちは宇宙人 植物しかないような場所に住んでいてもまだ植物が珍しいらしい自分 都会の植物は山の子達と別の顔してるよ めちゃくちゃ頑張って自己確立してるみたい あぁそうだったクリスマスだった 宇宙人は自分だね 忘れがちな地球行事 のんびりしてるトナカイにのんびりする自分がいる コロナが来て2年 世界は安易に懐かしいものだらけになった 懐かしい夜の闇 懐かしいイルミネーション ビルの影も なじみの景色はなじみのまま毎年続くと思い込んでいた また来年会えるものだと思い込んでいた何もかも そして性懲りもなくまた来年会えるよねと思う 違うのはその思いが安易にじゃないこと それが当たり前じゃないと知った後では 初めて見るポスターさえ懐かしい どこかの誰かの懐かしい気持ちを代替しているみたいに なので思わず何枚も撮る そんなつもりもなかったのに逆さにさえ撮っていた 一体誰の御要望だったんだろ 玉子様のお通り 明るい夜空 ここでのがしたら二度と会えないかもしれない 乗客のいない車窓 異世界のようだ 世界はいつもここにあるのだけれど世界はなぜかガラス越しの触われなさ いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #写真 #詩 #王子駅 24