もう生きていないのにまだ空に向かって手を挙げて求め続けるのをやめないんだって思っちゃうのは人間なんだ木じゃなくて
立ち向かう （観光地だけど）
大自然はいつだって本気 （観光地だけど）
客に体力がないからと言って容赦はない （観光地だけど）
道が優しそうな顔していても信用してはいけない あの先は千尋の谷だ
厳しさを満喫しよう
しかし ここをわが庭と認識して延々と回廊を作ったのも人間なのだ 同じ人間とは言い難いが 強いものはどこまでも強く弱いものはどこまでも弱いのが人間か
霧と岩壁に向き合ってみる とてもここは攀じ登れない どこまでも弱い種類だから当たり前なのにだんだん悔しくなってくる そしたら
対峙の仕方が間違っていた ここでアタックと言われたら攀じ登ってはいけない 神仙の気と美を余さず感じ取りそれを世に伝えることなのだった
謎の仙境を装っている岩は霧が去ったひと時なにやらなまめかしかったり だが
再び霧が来れば長閑さは消し飛ぶ
ひたすらの岩山でも裂け目があれば松は根付き陽と霧を頼りに進撃し続ける
陽と水と風の日々の果てにやがてこの切り立つ岩の大仙境も平らかな松林になるのだろうか それまで地球が無事ならいいな
霧がなくても深くても 酷暑でも雪が積もっても この長い急峻な石段を上る人の列は絶えなかった 見たい知りたい伝えたい それはなんという思いだろうこの記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？