美術館に、
美術館は、苦手な場所でした。
23歳の誕生日、当時付き合っていた人と金沢の21世紀美術館へ行きました。
その頃のわたしは、義務感や罪悪感の下で生きていて、自分にも、人という生物にも価値がないんじゃないかと思っていました。
アートなんて何になる?そんなことよりももっとやらなきゃいけないことがたくさんあるのに!
美術館を回るほどにモヤモヤは大きくなり、全く楽しめませんでした。彼は聡い人だったから、きっとわたしの不調に気づいていただろうな。
自分の気持ちを把握することも、それを言語化することもできなくて、せっかくの時間だったのに、申し訳ないことをしたなぁと思います。
先日、偶然にも連休をもらい、アートの島である瀬戸内の直島・豊島へひとり旅に行ってきました。
楽しかった。豊島美術館には、午前と午後と2回も入ってしまいました。
そこでふと、5年前のことを思い出し、月日が流れ “アート” を楽しめるようになった自分に気がつき、すごくすごく嬉しくなりました。
人は美しきを想像できる。
美しさを集めた美術館は、“希望” ではないかと思います。
美術館は、わたしの好きな場所になりました。
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豊島美術館は小さくとも大きな変化を与えてくれました。それを文章にしたいと思ったのを発端に、あれこれと綴りたいことがでてきた今日この頃です。のんびりと、でもしっかりと、のこしたいな。
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