墓守がいなくても墓を買うべきか?
キョーコさん夫妻と一緒にお世話をしているおじいちゃん。
95になって半年がすぎた。
物忘れが目立ってきて、足のむくみもある。
ホームのスタッフさんから、終末期の延命治療の希望の確認などがあり、
そんな時期に来ているのかなぁと思う。
本人は元気そうなのだけれど。
最近は食欲が落ちているので、
祖国の食事(シェパーズパイ)を週1回から2回に
増やしてくださっているとのこと。
レバーも好きでよく食べている、とのことだったので
レバーペーストも買ってみた。
帰りに、キョーコさん夫妻とお茶をしながら、お墓をどうしたものか
という話をした。
外国籍で日本に家族のいない彼には墓守がいない。
永代供養だったらいいかしら?
だって、あの人クリスチャンだし……供養関係ないのでは?
そんな話をしながら、クリスチャンの人って
お墓はどうしているんだろうという話になる。
クリスチャンだけでもマイナーなのに、
まして、家族ゼロのクリスチャンの場合、
お墓は一体どうなるんだろう????
本人は、よく散歩をした青山墓地に散骨してほしいというけど、
そんな公共の場に、まして人様のお墓に骨をまくわけにもいかない。
だったら、樹木葬か。
そんな話になった。
墓守をすべき人が全くいない人にとって、
お墓って一体どういう意味があるんだろう。
思わずそんなことを考えた。
霊園にお墓を買うことだってできなくはないだろうけれど、
管理費や維持費もかかる。
それをどう捻出するか、っていうこともあるし、
大体、死んじゃって、後見る人がいないのに、
そんなものを払う意味があるのか、どうやって払うのか、
いつまで払うのか……と思うと
お墓ってなんだろうと思うよなぁ……。
職場も住まいも青山だったおじいちゃん。
やっぱり青山あたりに落ち着くのがいいかな。
そう思って探したら、青山のお寺さんがやっている樹木葬があった。
ただし、合同祭祀で、ただ、シンボルツリーがあるだけ。
ネームプレートなどはなさそう。
ここに、お骨がある。という事実以外は、彼の痕跡はゼロ。
どこかに、ネームプレートつきのベンチでも買うのはどうかしら
とキョーコさん。
そうしたら、お世話になった人達にはそちらをご案内すればいい。
なるほど!
それは名案。
調べたら青山公園(青山墓地とは別ものかしらん?)でネームプレートつき
ベンチを募集していた。
そんなやり方もありだろうか。
自分のお墓も含め、あり方を問われるなぁ。
得意技は家事の手抜きと手抜きのためのへりくつ。重曹や酢を使った掃除やエコな生活術のブログやコラムを書いたり、翻訳をしたりの日々です。近刊は長年愛用している椿油の本「椿油のすごい力」(PHP)、「家事のしすぎが日本を滅ぼす」(光文社新書)