SEO的「さ、ひっくり返そう」
検索順位急浮上は、起こりうる。
僕は、その言葉を信じない。
どうせSEOで上位なんて取れない。
それでも人々は無責任に言うだろう。
中小企業でも大企業に立ち向かえ。
検索意図を汲み取りロングテールを拾え。
今こそ自社サイトを構築するときだ。
しかし、そんな考え方は馬鹿げている。
検索順位の取れない自社サイトはあきらめるのが賢明だ。
自社サイトはただ、為す術もなく閉鎖に追いやられる。
検索順位は圏外、もはや絶体絶命。
話題のアレの乗っかり。
SEOにゼッタイはない、Googleの人ですらそう言います。
逆にゼッタイに上がるなんて話をする業者とはゼッタイに仕事しちゃだめです。
凡事徹底。
光の差し込みはそんな意外なところにあるもの。
圏外から、一気に4位ぐらいまで駆け上がることも。
検索順位急浮上は、起こりうるのです。
冒頭のグラフは、実際に伴走しているアパレルECサイトの事例です。
2018年1月~3月(オレンジの折れ線グラフ)、別のコンサルティング会社がいながら3ヶ月連続で昨対を割り込み相談を受けました。
3月にコンサル会社の契約を終了していただき、4~8月は、これまで外部に投げていた仕事をすべて自社でまわすことで課題を洗い出しました。
しかし、コンサル会社(一部運営も代行)が去った4月にはいきなり昨対を超えています。
これまで「コンサル会社がやってくれる」「上がらないのはコンサルが悪い」とお店のみなさんも責任転嫁する先があったんですよね。
その業務全てを社内に戻したことで、ようやく誰もが自分事になったのです。
1ヶ月目で昨対の月商を超えたときには「ECっておもしろいですね!」なんて言葉をかけてもらいました。
良くないコンサル会社のいくつかは
「とても簡単なことを難しい横文字で説明してマウントをとる」
ということをして刷り込むので、クライアントのスタッフが
「なんだか難しそう。じゃあ全部お願いしよう」と洗脳されたような状況に陥っていることが多々あります。
僕も前職でこういうコンサルティング会社にまんまとやられました。
今回の起業はそれに対するアンチテーゼみたいな想いもあります。
「わからないから、責められない」「売れないけどこんなものだ」という負の連鎖を生んでしまうのです。
しかし、このお店では幸いに社内に作業を戻して1ヶ月目で昨年を超えたことで、ギアがしっかり入りました。
まずは8月までにキャリーした型落ち品をクリアランスで売り、在庫を軽くしました。
そのため真夏には売上が過去数年と同じ域までに落ち込みましたが、秋冬物の投入で右肩上がりに。
2019年は6月には昨対を超え、最終的には前年比321%までに成長。
2019年の広告費はゼロです。
サイトをしっかりみつめ、お客さんと向き合うだけのSEO。
SEOは検索対策ではなく、最適化。
お客さんが、自社の商品を探した時にたどり着きやすくし、手に取りやすくする。ECサイトでも実店舗と同じです。わかりやすい売場づくりと、親しみやすい売場づくり。
実は本当にシンプルなんですよね。