
#172 費用をかけずに始められるのが音楽活動の強み
※当記事はこちらのポッドキャストの内容を編集/再構成したものです
今回は、音楽活動のコストのところについてお話をしてみたいと思います。
何らかの活動をする際に、その活動の種類によっては始めるのにすごくお金がかかったりするものがあります。
それをやるのに環境を整える必要があるとか、何かのツールを使う必要があってそのツールを買うのにお金がかかるとか、他にもある程度専門的な知識を事前に身につける必要があってそれを習いに行くのにお金がかかるとか。
そういったところが特に未経験者とか初心者の人にとってのハードルになって、その金銭的なハードルによって活動に踏み込むことを躊躇してしまうというケースも多いはずです。
そんな中で、音楽活動はそのコストのところがすごく優位な状態にあって、表現する音楽および音楽活動にはいろいろなスタイルがあるものの、「とりあえず始めてみる」という意味ではそのほとんどをそこまでお金をかけずに始めることができます。
*
例えば、ギターやピアノを使って曲を作りながらシンガーソングライターのような立ち位置で音楽活動をしていきたい場合、ギターまたはピアノがひとつあればもうそれだけで活動を始めることができます。
ギターは、お金をかけなければ1万円ちょっと出せばそこそこのものが買えて、作りが悪くないYAMAHAのギターでさえ2万円くらいで買えます。
ピアノなら、ポータブルキーボードっぽいものなら1万円以下でもそこそこ使えるものが買えてギター以上にコストを抑えられます。
それを音源にする上でも、すごく簡単に済ませるなら弾き語り状態で、例えばスマートフォンのボイスメモに直接歌えばそれが音源になるし、もう少しきちんと音源を作り込む場合にも無料のアプリで音楽制作ができてしまうものはたくさんあります。
例えば、iPhoneとかMacで使える「GarageBand」を活用すれば、いわゆるDAWソフトとして楽器の演奏と歌を別々のトラックに分けてレコーディングができるし、そこにドラムを加えたりベースを加えたりしてより多彩なアレンジができます。
「GarageBand」はドラムとかベースとか鍵盤の音源も付属していて、いわゆるDTMとしてそれを活用できるので、やり方次第ではそこそこ手の込んだアレンジの音源も作れてしまいます。
それ以外にもデスクトップ版で無料で使えるソフトはたくさんあり、有料だったとしても数千円とか1万円以内でものすごく多機能で使えるソフトが入手できます。音源制作をしたい場合にもそれらを使えば十分聴きごたえのある音源を作ることができます。
例えばギターやピアノを使わずにそのまま音楽制作アプリの中で音源を作るのであれば、ギターやピアノを買うコストさえもいらなくなります。
もしiPhoneユーザーなら、「GarageBand」を使ってその中で音源を作っていくだけでもう音楽制作が今すぐにでも始められて、それをそのまま音源としてエクスポートできるので作った音源を公開できる状態まで無料で持っていくことができます。
*
さらには音楽活動としてそれを自分の周囲に向けて発信をしていく場合にも、SNSのそれぞれのアカウントは無料で作ることができて、無料で発信を始めることができます。
XもインスタもTikTokもYouTubeも、全て無料で使えます。その他各種ブログも、文章系のコンテンツも、音声配信もほとんどのサービスを無料で使えます。
また、それらの媒体を使って自分の音源以外をコンテンツとして発信する上で画像が必要になったり動画が必要になったりするケースもありますが、そういったコンテンツも無料で同じようにアプリを使って作ることができます。
画像編集なら「Canva」とか「Adobe Express」とか、無料でここまでハイレベルで質の高い画像編集ができていいんですかと思えるほど多機能なソフトが使えます。
動画編集なら「DaVinci Resolve」とか「CapCut」とか、iOS系なら「iMovie」とか、かなり多機能で柔軟な編集ができるソフトが無料で使えます。
特に「DaVinci Resolve」はプロユースのソフトで、相当ハイレベルな動画が無料で作れてしまいます。
だからそれらのコンテンツ制作の面でも、費用的コストを心配する必要はないです。
コンテンツの作り方も音楽の作り方も発信のやり方も、ネットを使えばそれらを丁寧に解説してくれている動画やサイトをいくらでも見つけることができるし、それを学ぶためにいちいち費用をかける必要もありません。
つまり、音楽活動に興味があって自分も音楽活動を始めてみようかなと考えているなら、そこにかかる費用のことをほとんど心配することなく今すぐにでもほぼ無料に近い環境で活動を始められるということです。
冒頭でも言ったように、活動の種類によっては始めるのに費用がかかるものは多く、そういった意味で音楽活動はすごく費用の面での敷居が低いといえます。
もし完全に無料で行くなら、「GarageBand」の中で曲を作り、それを音源として聴きごたえのあるものになるように作り込みエクスポートをして自分の曲の音源ができます。
さらには、「iMovie」とか「DaVinci Resolve」を使ってそれを簡単な動画にして、画像が必要なら「Canva」を使えばいいです。同じく動画のサムネイルも作れます。
そしてYouTubeにアカウントを作って動画を投稿してそこにそのサムネイルを設定して、さらにはインスタかXにアカウントを作って、そこで動画をアップしていることを周囲にお知らせします。
そんな手順でやれば、完全に費用をかけることなく全てを無料で音楽活動を始められて、そのサイクルを回していくことでひとりのミュージシャンとして活動を継続させながら自分の活動を周囲に広めていくことができます。
*
個人的には、この「無料、もしくは無料に近いくらいのすごく少ない費用で始められる/続けられる」という点は、すぐに活動に取り組むことができるという点ですごく優位な状態にあると思っています。
実際に活動をすれば続けていく中で力の入れどころがわかるし、最初は難しいと感じていたこともやっているうちにだんだん慣れてきてスキルが上がってきます。
作っている音楽の品質も高まり、自分に何ができるかも見えてきます。実際に活動に入って発信を続けることで聴き手の需要もわかってきて、発信のコツもつかめてきます。
これが、費用の面においてハードルが高いとそもそも活動に入れません。活動に入れなければ、実際の活動を通した体感で今言ったようなレベルアップもできなければ、需要もわからず発信のコツもつかめません。
だから費用の面でハードルがなくて今すぐにでも始められるという点は、実はすごく心強いです。とにかくやるかやらないか、本人の気持ち次第だと言えます。
そして実際に音楽活動に興味があって活動を通して何か実現していきたいという思いがあるなら、今言ったようなやり方によって活動を始めてみてほしいです。
今ご紹介したソフトやサービス、特に無料で使えるものは今すぐにでもPCやスマートフォンにインストールしてすぐに使えるので、ちょっと試しに触ってみるだけでも活動のイメージが湧くはずです。
▼ 週1~2通のメールマガジンでポッドキャスト書き起こし記事を深掘りしています。