#74 音楽活動の発信はマニアックでいい
自分の音楽活動の認知を広げることを考える上で、インターネットを使った発信はすごく重要です。
発信を多彩にして頻繁に行うべきだし、発信の頻度をなるべく高めにして、自分が何らかのコンセプトに沿って真剣に活動していることを常に聴き手に伝え続けるべきです。そうすれば、自分の活動に共感してくれる人が徐々に増えていくはずです。
その上で、実際のところ「どんな内容をどんなスタイルで発信していけばいいのか」という点に悩んでしまうことは多いはずですが、それについて、私が思うに音楽活動の発信はいけるならマニアックにいっていいと思っています。
つまりは、自分が「これだ」と思える内容に絞ってそれをとことんまで掘り下げて発信をするということです。それが結局のところ音楽活動のコンセプトやブランドになります。
成果をあげている人を見る限り、そのほとんどは発信内容がマニアックです。自分の音楽活動のコンセプトをしっかり定めていて、コンセプトに通じることだけを主に発信しています。
それも含めて、自分の音楽活動をインターネットで発信している人でそれを見届けたいと思える人の発信内容は、そのどれもがやっぱりどこかマニアックで内容が尖っています。マニアックであるがゆえに、内容に独自性が生まれてその人ならではのものになります。
その人が好きなものやその人が目指しているもの、その人が実現したいことなどがその発信内容からしっかり伝わってきます。
だから、もし発信内容や発信のスタイルに迷っている場合にはぜひマニアックにいってほしいです。
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例えば何らかの社会問題に興味があって、それをなんとかしたいと考えているとします。例えば環境問題をなんとかしたいとか、そういうことを考えているとしましょう。
そのうえでここでいう「マニアックにいく」というのは、それを音楽活動のコンセプトにして活動を始めて、自分の認知を広げることを目的として発信を行う上で、活動のコンセプトであり自分がそこに強く意識を持っている環境問題についてひたすら発信を続けてみるということです。
この例でいえば、音楽活動なので当然のことながら音楽に取り組んで、自分の様子をそのまま切り取って発信することはできます。
自分が作る音楽の内容を紹介したり、歌詞を紹介したり。この例でいえば環境問題に関連していたりそれを連想させるような歌詞になってくるはずです。
音楽活動に取り組む自分の現状を伝えたりライブの様子を伝えたり何らかの自分のコンテンツを紹介したり、そういったことはまず誰もがイメージできるはずです。
それとあわせて、この例でいえば環境問題に関する何らかのデータを示したり、環境問題に対する取り組みを紹介してもいいし、それに関連する本を紹介してもいいし、自分がそこに対して思っていることをつらつらと語ったり、同じく環境問題に取り組んでいる仲間との話し合いの様子を報告したりもできます。
そういう、少しマニアックな内容をSNSを始めとするインターネットの媒体で発信し続けるということです。
それを続けていると、その人の音楽活動のコンセプトは間違いなく聴き手に伝わります。
その発信を見た聴き手は、「ああこの人は音楽活動をしていて、その音楽活動は環境問題をなんとかしたくてそんな真剣な思いを持って活動をしてるんだな」ということがすぐにわかるはずです。
その発信内容に興味を持てない聴き手は、発信内容があまりにマニアックすぎるのでその内容を見たいと思わなくなります。
つまりは、ターゲットではない聴き手はおのずとそのマニアックな内容によって発信者から離れていくことになる、ということです。
一方で、同じように環境問題に意識があったり、そんな活動をしている人を応援したいと思える聴き手がもしいたらそのマニアックな発信内容を見て、そこにものすごく興味を惹かれることになります。
きちんとコンセプトを定めて、そのコンセプトに沿ってとことんまでマニアックに発信を続ければ今言ったように発信者として求めていないターゲットを遠のけ、その代わりに発信者が本当に求めているターゲットを強烈に惹きつけることになります。
そのコンセプトは、そのマニアックな発信によって確実に伝わるし、発信者のブランドになります。そこに興味がある人からすると、その音楽活動を今後も見届けたいと思えます。
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このマニアックな発信を行う上での注意点は、価値を届ける意識を持つ、というところです。
自分の音楽活動を見届けてもらう意味とか、音楽を聴いてもらう意味をきちんと考えて、目的とするターゲットに対してそのコンセプトがどんな価値をもたらすかという点をはっきりさせて、その上でそのマニアックな発信に取り組む必要があります。
それがなく、ただ単に自分が好きなものをひたすらマニアックに垂れ流すような発信だと単なる自分の趣味を一方通行で使えるだけの趣味のネット発信のようなものになってしまい、成果を目的として真剣に活動するミュージシャンの発信とはいえなくなってしまいます。
その発信を通じて自分の活動の認知を広げてファンを増やして、それを集客や収益化につなげたいならそこになんらかの価値が必要です。
その価値を常に意識しつつ、その発信を届けたいターゲットである聴き手の存在も常に意識しつつ、その上で発信内容をマニアックにするということです。
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もし現在、発信内容やスタイルに迷っているなら、ぜひこの「マニアックにいく」というところを意識してみて欲しいです。
ちょっと音楽活動からずれるかもしれませんが、私も作曲の先生として活動していて、そこでは作曲に関することをとにかくマニアックに伝えています。それ以外のことはほとんど発信していません。作曲とか音楽とか、そのあたりです。
例えばそこで、私は一時期登山によく行っていたんですが、発信の中に登山の話をちょいちょい挟んでいったら発信内容は多分ブレます。
もちろん、発信者のパーソナリティとかブランドとしてそういうことを盛り込むのもありですが、でもやっぱり発信内容の尖りは少し無くなります。
やっぱり私の例なら、作曲に関すること以外を盛り込むほどに発信は散漫になって、共感度や到達度は下がります。
だから、やっぱり「マニアック」が効果が高いなと私の経験からも思えます。
自分が思い入れのある分野を音楽活動のコンセプトにして、それに沿ってブランドを作って、その分野に関することをとにかくマニアックに発信し続けると発信者としても楽しいし、発信を続けられるし成果にもつながりやすいです。
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