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#182 意味を考えないのが続けるコツ
※当記事はこちらのポッドキャストの内容を編集/再構成したものです
私は、音楽活動の初期、特に認知を広げていく時は「活動の意味を考えすぎないこと」をおすすめしています。
さらにいえば、「考えすぎない」というより、意味は「考えなくていい」と思っています。
というのも、意味を考えると「やる意味があるのかな?やる意味ないかな?」というような自問自答をすることになり、意味を考えることで活動することをやめたくなるからです。
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特に、活動の初期は本当にあらゆることがうまくいかないものです。
発信に対して誰にも反応してもらえないし、そもそも誰も見ていないし、いけるだろうと思って出した渾身の一曲に対しても、さざ波みたいな反応しかもらえません。
SNSの発信も、続けてやっていても全然状況は好転しません。
それもそこそこ長い間。数ヶ月なんて余裕で経つし、半年、一年、それも適当にやっていなくて、結構真剣に時間と労力をかけてあれこれ試行錯誤して、頻繁に投稿したりいろいろなタイプのコンテンツを出したり、頑張っていても、状況は全然変わらなかったりします。
もちろん、初めの数ヶ月くらいは勢いでいけます。やる気もあるしアイデアもたくさんあるし、いろいろなことも新鮮だし、始めたばかりで「まあまあ、まだまだ最初だから」と思えて、「ここから続けてやっていけばもっともっと伸びるはずだし」と信じられます。
でもそれが半年くらい経つとだんだん疲れてきて、いつまで経ってもなかなか状況が好転しないことに苛立ってきます。焦るし、「これ大丈夫?」みたいに思えてきます。「進む方向合ってます?」みたいな感じです。
さらには8ヶ月・9ヶ月・10ヶ月、1年、みたいに時間が過ぎていくともっとその傾向が強まって、だんだんやっていることの意味を考えるようになります。
そして冒頭で言ったように、それがあまりに行きすぎると、「やる意味あるのかな?」という問いが「やる意味ないんじゃないか?」という疑念になって、そして「やる意味ないな」という諦めになります。
つまりは、意味を考え始めると、結果的にそれが活動をやめることにつながってしま、ということです。そして、ほとんどの人は活動をやめます。
だからこそ、多くの人が音楽活動をしていてもいつまで経っても何も状況を変えることができず何の成果も出せず、そのまま何も成し遂げることもなく、永遠に趣味の音楽活動から抜け出ることなく年齢だけを重ねていくことになります。
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そこを打開するためにどうすればいいかといえば、それは続けることに尽きます。そして続けるためにどうすべきかというのが、ここで言っている「意味を考えない」ということです。
やっていると、あまりに変化が起きなくて意味を考えたくなります。
もしそのモードに入りそうになったら、「意味なんて考えなくていい、とにかく続けよう」というふうに気持ちを切り替えてほしいです。
もちろん、自分の活動がより良いものになるように試行錯誤は続けるべきです。曲作りや練習のペース、品質も緩めるべきではないし、そこの追求は変わりません。
活動の研究もして、聴き手のみなさんの需要も分析して、自分に何が求められているかも考えるべきです。冷静に活動を続けるのは当然です。
ただ、それでもなかなか変化は起きないので、その時に意味を考えないようにして活動の方に集中する、そして続けることを意識して下さい。
それをやっていると、だんだん活動の品質が高まって、作る曲は良くなるし音楽の表現は上手になるし、発信も上手になるし、みんなからの需要も見えてきて何をやればいいかがわかってきます。
そして、それによって本当に少しずつですが状況が変わってきます。
その変化は本当に少し、反応は微妙に増えるだけだったり、動画の再生回数はやや増えるだけですが、でも真剣にやっていると着実に変わってきます。
そして、それがそのうち積み重なって大きな変化になって、目に見える成果になっていきます。
つまりは自分の活動にしっかり共感してくれる人が現れて、何かの発信をすればそこにきちんと好意的な反応をもらえて、何かを呼びかければそれにきちんと応えてくれる人がたくさんいる状態になって、聴き手のみなさんと信頼関係ができあがって、結果として集客ができたり収益化できたりするようになります。
それもこれも、意味を考えずに続けることに意識を向けてこそだといえます。
繰り返しになりますが、この「意味を考えない」というのは「思考停止」ということではないです。きちんとした活動をするのは当然で、その上で「これやる意味あるのかな?」と考えないようにする、ということです。
そういう考えが浮かんだら、「はいはい、意味あるよ」と、「意味あるから、やる意味あるのかなとか考えなくていいよ、続けよう」と自分に言い聞かせてほしいです。
今、実際に成果をあげている人たちも、辞めずに続けたからこそその成果を手にしています。
多くの人はすぐ辞めてしまいます。辞めるから何も変わらない。辞めずにコツコツ続けて、やるべきことをきちんとやっていると必然的に何かが起こります。今成果をあげている人は辞めなかった人、ということを思い出してほしいです。
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ちょっと「ミュージシャンの活動」というところからはズレるかもしれませんが、私自身も作曲を教える立場としてまさにこれをやってきました。
認知を広げる時は、本当にあまりに無風すぎて、やってもやっても前に進んでいる感じがしません。
正確にはほんのわずかな反応はありますが、それがいつまで経っても決定的な変化につながらず、先が見えず、「これやる意味あるのかな?」と何度も考えました。
でもその都度、「いやいや意味なんて考えなくていい、とにかくやらなきゃ何も起こらない」というふうに気持ちを切り替えて、そうやって続けてきました。
それで、例えばX(当時はTwitter)なら、フォロワー500人くらいだったものが続けたら2.2万人になったり、何かを呼びかけたらたくさんの人からリプライをもらえたり、ブログなら、当時は一週間に数人=数ページしか見てもらえてなかったものが、一日に1万ページくらい見られるようになって月間で30万ページとか見られるようになったり、ありがたいことにレッスンを受けたいと言ってくれる生徒さんがコンスタントに現れたり、そんな状況になっています。
おそらく、意味を考えすぎていたら「意味あるのかな→いや意味ないかも→意味ないな」という思考になってやめていました。だからそんな成果もありませんでした。
その自分の経験からも、意味を考えていたら続かないとわかります。意味を考え始めたら心が持たないです。
だからこそ意味を考えなくていいです。意味を考えずに、自分がやるべきことに集中してほしいです。
そしてコツコツやって、やっていると必ず変化が起こるので、そうやって地道に目に見える成果につなげてほしいです。
▼ 週1~2通のメールマガジンでポッドキャスト書き起こし記事を深掘りしています。