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#165 どうやって音楽活動のファンを増やしていけばいいか

※当記事はこちらのポッドキャストの内容を編集/再構成したものです

成果を目的として音楽活動に取り組む上で、そもそもどうやって自分の音楽活動のファンを増やしていけばいいか、というところに疑問を持つ人は多いです。

自分なりにきちんと考えて曲を作ったり、より良い表現になるように歌を歌ったり演奏したりすることはできます。ただ、それを実際にきちんと周囲の人に届けて、それを聴いてくれた人が自分の音楽をいいと思ってくれて、それがさらに強い共感になり、そんな自分の音楽活動をきちんと応援してくれてそこから自分のファンになってくれる、というような、そんな流れは本当に作れるものなのか。

集客、収益化など、自分に興味を持ってくれる聴き手の存在が大事だということはわかるしそれにむけてやれるものなら精力的に活動していきたい、でもいまいちその道筋が見えない、だから動きたくてもいまいち動けない、みたいに考えてしまうケースは多いはずです。

これにはいろいろな考えがあります。ただ、ひとつだけ言えることは「なんとなくざっくり全体的な人に、ただ自分が表現する音楽をなんとなく発信しているだけだと、受け取る方はなんとなく流れてくる音楽をただなんとなく聴くだけという状態になり、その音楽に対して価値を感じてもらいにくくなる」ということです。

これが、組織に属してやる音楽活動でお金と時間とたくさんの人による労力をかけて、ものすごく広くたくさんの人に大量に自分の音楽を聴かせられるならその「なんとなく届く音楽を聴いてなんとなく興味を持ってくれる人」が現れて、それが徐々に共感につながっていくケースはあります。

でも、個人でやる音楽活動はリソースがないです。お金も時間も人もものすごく少ない、それゆえに音楽を届けられる範囲や量もおのずとものすごく狭く少なくなります。

だからこそ、なんとなくざっくり全体の人にただなんとなく自分の音楽を聴いてもらう、というような状態をまず改善する必要があります。それが、自分の音楽活動に対して共感してくれる人を得るためのスタート地点だといえます。

つまりは、私がよくいうように、音楽活動のコンセプトをきちんと定めるということと、そのコンセプトをもとにターゲットを定めるということです。自分は何を目的として音楽活動をしているのか、誰に何を届けたくて音楽を表現しているのか、どんな人にどうなってほしくて自分は音楽を表現しているのか、という点をまず明らかにすることが大事です。

そのコンセプトやターゲットが定まってくると、そのための動きが見えてきます。コンセプトに合わせた自分のブランドが検討できるし、ターゲットが定まればそのターゲットに響くような音楽を作るべきだとわかるし、そのターゲットが反応しそうなコンテンツを作るべきだとわかります。そのコンセプトとブランドを考慮した上で音楽の表現方法が定まってくるし、自分の音楽をどうやってそのターゲットに届ければいいか=音楽をどう届ければよりそのターゲットに届きやすくなるか、というところが見えてきます。

この「コンセプト」「ターゲット」「ブランド」などが定まっていないと、先ほどいったようにただなんとなく自分がいいと思える音楽を作り、ただなんとなくその音楽をYouTubeにアップしてただなんとなく全体的な人にそのお知らせをSNSですることになります。

それを見たSNSの利用者は、どこの誰ともわからない、その活動の目的もわからない、ただの1人のアマチュアミュージシャンがアップしている音楽を取り立てて聴こうとも思わないし、もしちょっとそれを耳にしてそこそこいい音楽だと思ったとしても、その30分後にはもうその音楽のことを完全に忘れているような状態になってしまいます。

ミュージシャン側に立てば、ただなんとなく自分がいいと思える音楽をなんとなく作るというスタンスだとやることがはっきりしていなくて方向性もブレるし、どこに進めばいいかもわからなくなって活動の意欲も保てません。だからこそ、聴き手がその音楽に反応しやすくなるという意味でも、ミュージシャンが自分の音楽活動を目的意識を持ってきちんと続けていけるかどうかという意味でも、コンセプトとターゲット、さらにはそれらを前提としたブランドを定めることが重要だといえます。

そして今回のテーマにつなげると、「どうやって自分の音楽活動のファンを増やしていけばいいか」という点については、今言ったコンセプトやターゲットを前提として、自分の音楽活動のブランドを引っさげて、きちんと自分の活動を周囲に向けて発信し続ければいいということがわかります。

つまり「どうやって自分の音楽活動のファンを増やしていけばいいか」という疑問に対しては、「コンセプトとターゲットと、それを前提とした自分のブランドを元に、目的意識を持ってきちんと自分の活動を周囲に向けて発信していけばいい」「それをやっていけばファンは増えていく」と答えることができます。

そして、それ以降は音楽の届け方とか音楽の品質が意味を持ちます。コンセプトとターゲットが定まっていても、発信の頻度にムラがあってやっているのかやっていないのかわからないような状態だと当然その音楽活動から真剣さが感じられなくなるし、本来ならファンになってくれるような人も、「応援しようかな」という熱意が下がります。

また発信する音楽の品質があまりにも低くて聴いてられないような状態なら、やっぱりその音楽に価値を感じてもらえなくなります。だからこそ活動を継続させる必要があり、きちんと定期的に発信をする必要があり、自分が作っている音楽の品質を磨く必要があります。それを含めて自分が発信するコンテンツの中身を、ターゲットにとって魅力のあるものにする必要があります。

そしてそれも、ミュージシャンが自分勝手にそれをやるのではなく、やっぱり最終的にはコンセプトとターゲットが土台になります。だから、周囲のみなさんからの反応をもとに、音楽の届け方とか音楽の品質をどうすればいいか、自分に何が求められているか、聴き手の需要と自分ができることの重なる部分はどこにあるかというところを見極めて、活動の方向性を微調整していくことが重要です。

改めてまとめると、自分の音楽活動のファンを増やすために、コンセプトとターゲット、ブランドなどを定めて、それをもとに「どうやれば、そのコンセプトを満たしながらターゲットに自分の音楽を届けることができるか」をきちんと考えて、音楽の届け方と音楽の品質に意識を向けて、聴き手のみなさんからの反応をもとに活動内容を微調整しながら続けていくというやり方ができます。

自分なりに音楽を表現するところから、それを周囲からの共感やファン化、集客、収益化につなげる時には「果たしてこんな自分の音楽が価値あるものになるんだろうか」「どうやればファンだと言ってくれる人が現れるのか」というところにやっぱり疑問を持ってしまうものです。

その疑問の根本的な原因は「ただなんとなく自分がいいと思える音楽を自分なりに作っている」という状態にあるといえます。まずその意識を変えて、自分が音楽活動を通してどんな価値を届けていきたいか、ということを考えてみてほしいです。そしてそれを自分の音楽活動のコンセプトに繋げて、そこからターゲットを割り出し、そのターゲットに価値を届けるつもりで音楽活動に取り組んでみてほしいです。

今お話ししたように、音楽の届け方と音楽の品質をきちんと考えながらそれを続けていれば、おのずとその音楽活動に共感してくれる人は現れます。そんな風に、着実に少しずつ自分の活動を周囲に浸透させていくように、音楽活動に取り組んでみてほしいです。


▼ 週1~2通のメールマガジンでポッドキャスト書き起こし記事を深掘りしています。


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