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業務日記

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主たる収入源は三交替勤務の工場労働だ。 がしかし、私は作家であるという自負があるし、音楽だってやっている。まぁどちらもごく稀に微々たる収入にはなっている程度ではあるがそんなことは…
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2023年7月の記事一覧

【官能小説】二愚 #2

前回旋毛サイケデリック回廊 恋人の旋毛を眺めている。既視感を伴って。  一切の不順な行為…

文志
1年前
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【官能小説】二愚 #1

恋は恋 愛は愛 肉は肉 16歳高校に入学して半年が過ぎ良い季節になって俺人生、初の恋人が…

文志
1年前
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【日記】不定スーダラ週報20230724週

トラブル続出で候月曜当班段マンの父母コロナからの本人も発熱ということで有無を言わさず欠…

文志
1年前
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【短編小説】天上への10日

餓鬼 ダイニングキッチンに足を踏み入れた瞬間に私は自分がとうとう生きながらにして天上界…

文志
1年前
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【短編小説】鯖と昆布

 無理の所以 モノゴコロついた頃。とは言ってみたものの、モノゴコロというのがどんなココ…

文志
1年前
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【短編小説】塩化ビニールに包まれてダンス

チリチリ チリチリした音、と言ったってそんな感覚的抽象的な言葉は理解しにくい。  塩化…

文志
1年前
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【エッセイ】無気力

年に数回有るのだが。 全くの無気力に堕ちる日。  本日がそうであった。  そもそも私はどちらかと言うと多動というか、落ち着きがなく常に何かをしている。  無気力の厄介なところは、突然の現出だ。 金曜は夜勤明けでテンションが高く、帰宅して妻を職場に送ってからペヤングの激辛カップ焼きそばをアテに飲酒。それほど辛くはなかった。  けっこう深く眠り夕方に起床して妻を迎えに行き、夕食後はちょっと執筆をして入浴後、マグロのレアステーキと豆腐をアテに飲酒しながらアマゾンプライムで「

【短編小説】幸福の勇気#12 最終話

前回至福 勇気の身体部位と引き換えに様々な鴉どもが与えた金貨によってこの寒村の民は身体…

文志
1年前
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【短編小説】幸福の勇気#11

以前、文学系投稿サイトで発表していた創作物を加筆修正して再掲しています。 以前投稿してい…

文志
1年前
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【自由律俳句】 明ける

4時の汗と      仰ぐ蒼

文志
1年前
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【短編小説】幸福の勇気#10

前回凱旋帰村 と、まぁそんな感じの事を何度繰り返していたのだろうか。肉体に不具合を生じて…

文志
1年前
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【短編小説】幸福の勇気#9

前回顔射 さすがの耄碌婆も途方に暮れた。  外から見れば細鴉が突き刺さっているというこ…

文志
1年前
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【短編小説】幸福の勇気#8

前回 耄碌婆のウルトラC 事態は唐突に動いた。  白樺の幹に刺さるように佇んでいた二羽の…

文志
1年前
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【短編小説】幸福の勇気#7

以前、文学系投稿サイトで発表していた創作物を加筆修正して再掲しています。 以前投稿していたサイトからは削除してあり、現状この作品はnoteのみで発表しています。 前回上昇する耄碌婆をレポート 雪から生えてきた腕に握られ天を刺すように伸びていた白杖はやがて次第に本当に天に向かって上昇していった。  白樺の幹に刺さるようにして留まっている細ガラスの嘴に咥えられたままぎょろぎょろしていた勇気の眼球はその光景を見た、そしてその情報は即時勇気本体の脳に送られ「なんだこれは、おかしいじ