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ティム・バートンに招かれた世界

「これ好き!」と衝撃が走り、理屈抜きでその映画の虜になった幼い頃の私。(たしか小学4年生ぐらい)


ちゃんと観たと言える映画はジブリ作品かディズニー映画、ポケモンの劇場版ぐらいだった当時。
そんな中、世間ではハリーポッターやロード・オブ・ザ・リングといったファンタジー大作映画が盛り上がっていて私の母も映画雑誌を買い込むぐらいには洋画にハマっていたようだった。

その影響かもあってか、アニメーション以外の作品をもっと観たいと思うようになり映画の世界へ足を踏み入れた。


まずは自宅にあるDVDとVHSから手をつけようと思い選んだのがティム・バートン監督作品「シザーハンズ」(Edward Scissorhands)。

町外れに孤独に暮らす人造人間のエドワードと金髪ロングヘアの可愛いキムの種族を越えた純愛物語。
(ちなみにエドワードを演じたのがジョニー・デップと知ったのはかなり後のことだった。)
お伽話のようなストーリーと設定で魅力的だけど特段そこに惹かれたわけではない。

私が虜になったのはその世界観だった。
キャンディのようなカラフルな町、そしてその奥にポツンと寂しげに佇むダークなエドワードのお屋敷。
その住まいと同じカラーリングのファッションを纏う町の住人たちとエドワード。
この対照的な世界がひとつのコミュニティに存在し、ひとつの画の中で共存しているところが私の琴線に触れたわけである。

少し大袈裟に聞こえるかもしれないけれど、この作品が自分の芸術的な感覚の基盤になっていると言っても過言ではない。

あの衝撃から随分と時は経ったけれど、私はまだまだ映画の世界を楽しめそうだ。

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