見出し画像

1994年小学生になる

入学式の次の日

小学校最初の記憶は入学式の次の日。
となりの席の男の子が、入学式と同じ服を着て登校していた。
お母さんに念のため着て行きなさいと言われたと、蝶ネクタイをして居心地悪そうにしていた。

通学路

小学校には幼馴染のA君Bちゃんと一緒に登校した。

7階に住む2人を迎えに行き、団地の階段を駆け降りる。
はじめは片足ずつしか降りられなかった私も、徐々にトタタタとリズム良く降りられるようになる。

団地の下の自動販売機の下をのぞき、小銭が落ちていないかチェックする。
細い歩道を通り抜け、最後の信号を渡ったら小学校だ

右手からはマンションの子が、
正面からは一軒家の子が歩いてくる。

いつしか1人で学校に行くようになったが、
特に寂しい気持ちもなかったように思う。

はじめてのおつかい

はじめて1人で買い物をすることになった。
焼きそばがないのでおつかいを頼まれたのだ。

半袖半ズボンにダルメシアン柄の帽子をかぶってでかけた。
いつも行くスーパーで焼きそばを買う。なんてことはない。

さて帰ろうと軽い足取りで来た道を戻る途中、帽子がないことに気が付いた。
買ってもらったばかりの帽子だ。

そこらをうろうろ探したが、みつからない。
半べそで家に帰ってお母さんに帽子をなくしたことを伝えた。

お母さんは
スーパーでは帽子を脱がなくても良いのよ
と優しく教えてくれた。

忘れ物について

いまだに忘れ物や落とし物が多い。
この間も家族でスーパー銭湯に行き、
買ったばかりのネックレスを紛失してしまった。

フロントで尋ねると運良く脱衣所の清掃の方が他の忘れ物と一緒に持って来てくれた。
他の忘れ物も私の忘れ物だった。
忘れたことにも気が付かなかったのだ。

娘は「大事なものはカバンに直接入れるとわからなくなっちゃうから、ポーチに入れておいた方がいいよ」と、とても有益なアドバイスをしてくれた。

「ポーチに入らないものはどうしよう」
と聞いたら
「そんなのわかんないよー」と言われた。
そりゃそうだ。

いつか大事なものを紛失してしまわないかとひやひやしている。