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著莪(しゃが)

譲ることのみ多き日々著莪の花 
塙 義子

気づけば、著莪(シャガ)の咲く頃になっていました。毎年、近くの神社にある藤棚の紫が下がるころ、足元に著莪の群生がひろがるのですが、今年もすでに。白地に紫と黄色、あやめにも似た清楚な花です。

いえ清楚、とは言葉を選びました。地を覆うほどの咲きっぷり、多少の条件の悪さなら、所えらばず花をつける様を見ると、清らかよりも強かさ、反骨ともみえる厳つさ、花の気概を感じます。ゆえに小さな花ですが、見合わぬおっかなさがあり、つまりあまり好きではありません。

けれど、雨に濡れそぼつ著莪に限っては、いらぬ騒がしさも失って、色もにじんで美しく、いい花だなと思います。勝手なことをいいますが。きっと今朝の雨にも似合うでしょう。

今日もいちりんあなたにどうぞ。

シャガ 花言葉「反抗」

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