ピラカンサ
秋は平凡なことほど嬉しい季節。木々の葉が色を詰めていく様や、花がひとひら欠けてるのを見つけた時や、虫食い葉も、まあるい実も。その赤も、みんな嬉しい。
この季節になると、よくよく見かけるピラカンサ。トキワサンザシ( 常盤山櫨)と呼ばれることもあります。
ピラカンサの艶やかな赤色は、鳥たちに自分達の存在を知らせ、またその命のしるべを託すことで、次の季節へ生命をつなぐ、植物なりの知恵なんだと聞きました。
別天地へ運ばれることを期待して待っている、と知れば、鳥についばまれてるのを見ても穏やかね。鳥さんこちら、実のなるほうへ、そんな気持ちです。
さて。夏からの道のりを踏みしめて歩くも、気がつけば10月も最終。あっというまに一日が過ぎ、あっというまに一週間が終わり、ひと月も半年も越えて、あと二か月、まもなく一年を結ぶ季節の隣りまできました。
瞬く間に過ぎてゆきますが、こうやって、花が咲いて、実がなって、見つけたものを、こんな平凡を、伝えたくなる人がいるって幸せです。いつもありがとうございます。今日もいちりんあなたにどうぞ。
ピラカンサ 花言葉「美しさはあなたの魅力」