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【あなたもこう生きなさい】戦争経験者から語られた人生の指針

私には、10年間大事にしている言葉があります。
この言葉を聞いた時、水が身体に溶け込むかのように私の心に染みわたったのを、今でも覚えています。


人生のコンセプトになった言葉

「凛として、想いは高く、身は低く」

私が学生時代、金融関係の会社でアルバイトをしていた時でした。
ある1人の女性が私に声をかけてくれました。

当時その方は85歳くらいでしたでしょうか…
戦争を経験されていて、当時のことを沢山お話してくれました。
この方とお会いしたのは後にも先にも1度きり。一期一会の出会いでした。

戦争経験者の言葉はどれも私にとっては心にずっしりと響きました。
そして、この言葉をくださったのです。

「凛として、想いは高く、身は低く」


戦争の時代はどんなに理想を持ったって半分も叶わなかった。
だからあなたは理想をうんと高く持ちなさい。
うんと高く持てば、例え半分しか叶わなくたって大きい夢が叶うでしょう。
でもね、感謝を忘れてはいけません。謙虚に幸せに生きなさい。
私はそうやって戦争の時代も生きてきました。
凛とした女性として、あなたも生きなさい。


どうして彼女は初めて会う私にこんな壮大な言葉をプレゼントしてくれたのかは今でも不思議です。
でも、おばあさまの生き様が私の心を強くし、人生を豊かにしてくれたと言っても過言ではありません。

人生の指針

その言葉をいただいてから、
■凛とした人とはどんな人だろうか?
■私の幸せって?
■理想ってなんだろう?
…etc…
沢山の問いが生まれ、ノートに自分の気持ちや考えを綴るようになりました。

ただ、この10年間が順風満帆に過ごせた訳ではありません。
おばあさまのおっしゃるように、
高い理想を掲げたとて半分も叶わないこともありました。

新卒で入った会社で社会の世知辛さを知り、
野心や理想だけでは上手くいかないと悟り心が折れそうになったり、
ストレスから体調を崩して1週間に2回救急車に乗ったり…
悩むことも沢山ありました。
今思い返すだけでもシンドイです。

それでもこの言葉が人生の指針として私のど真ん中にあったから、
迷うときや苦しい時にはこの言葉が道しるべになってくれました。

■凛とした美しい女性になるための選択と行動は?
■その在り方は?
といつも自分に問いながら日々の選択を繰り返しました。

今では周りの方のお陰様で沢山のチャンスに恵まれ、
夢を実現させていただいています。

ご存命であれば伝えたい感謝

この女性の心は本当に強く美しかったのだと思います。
「信念」を持って生きていらっしゃったのでしょう。
戦争経験者の壮絶な体験は現代を生きる私には想像もつきませんが、
強い信念がなければ生き抜けなかったのだと思います。

現時点で日本では戦争は起こっていませんが、戦争や明治維新の時代と同じくらい激動の時代であり、先が見えないVUCAの時代です。

その中を生き抜くにも間違いなく信念が必要になってきます。
10年前にこの言葉と出会えて本当に良かった…奇跡だと感じています。

今も生きていらっしゃれば、もう100歳近くになっている方です。
しかし、もはやどこの誰だったかも全く分かりません。
生きているかも分かりません。

おばあさまに想いを馳せながら、感謝の気持ちを込めて。
この言葉を胸に、これからも生きていきます。


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