美術展『newborn 荒井良二 いつもしらないところへたびするきぶんだった』
絵本作家・荒井良二さんの過去から現在までのドローイングや立体作品、千葉市美術館での開催に寄せた描き下ろしなどが展示されている。展示作品はすべて撮影が可能です。
展示室の入り口では、荒井さん直筆の案内板に迎えられます。書き損じもそのまま、主催者による挨拶文には「絵本をつくる人」とあった自身の紹介を黒のマジックで「絵本”も”つくる人」と訂正していていきなり茶目っ気を感じる。
こんなふうに、展示室には随所に荒井さん本人による説明書きが見られる。各作品のキャプションも手書きで、壁に直書きされている。よく見てほしい、知ってほしいという主体的な熱量を感じ、こちらもワクワクしてくる。
そしてなによりも気分を高めてくれるのが、おしゃれでかわいい展示構成。木目調の本棚に整列された絵本、床一面にレイアウトされた立体作品、紐で吊るされたスケッチブックなど、限られた展示スペースが魅力的に使われていました。
1990年代ごろから2023年現在まで。とにかくその作品数がすごい。初個展のパキッとしたカラフルなタッチにもときめくし、本展ポスターのような筆のペインティングも引き込まれる。大判のドローイングもあれば、雑誌の挿絵や連載などもあり、仕事の幅広さにも驚く。(展示されていた当時のHanakoが280円だったことにもびっくり!)
本展は巡回展ですが、千葉市美術館での開催にあわせて『千・葉書き』という大型の新作が制作されています。”千の葉書”からの着想で、たくさんの葉っぱに字や絵を書いて世界へ届くように・・・と、車輪のついたカラフルな乗り物がたくさんの絵葉書を運んでいるような巨大アート。その発想が素敵で、とってもかわいい。
ミュージアムショップではポストカード2枚とnewbornのロゴ入りチャームを購入しました。チャームは少し大きめだけど持ち歩いたら気分が上がりそう。
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