全は一、一は全
鋼の錬金術師…最高でした。
64話家族で観たぜ。
#鋼の錬金術師
ども、真理の扉は絶対に開けたくない岩﨑です。
さて、今日は「出ハケ」の話です。
ご存じない方もいると思うので
簡単に説明すると
舞台に入って、出ることです。
舞台上から退場することを
「ハケる」といいます。
入るときは「出ていく」になるの?
この「出ハケ」を繊細にやるか
やらないかで舞台のクオリティーは
大きく変わってくるでしょう。
舞台の空間は限られています。
会場によって大きさもバラバラ。
ハケたあとのスペースも
場所によって違います。
ただし、お客さんには関係ありません。
「この会場はハケた後が狭くて大変」
とか言ってる人がいたら
間違いなく同業者ですね(笑)
どんな環境だろうが、
ハケを美しく繊細に行う。
#これ重要
たとえば、誰かを追いかけるシーンで
ハケたあとのスペースは1mもないとしましょう。
追いかけながら、ハケた際に
全力でいくと劇場の壁にぶつかります。
あなたならどうする?
答えは「全力で走る芝居をする」です。
こら言葉だとピンとこないんですが
役者が全力かどうかは関係なく
「全力にみえる」「速くみえる」のが
重要になります。
制御が難しい10割の力で走るのと、
制御が出きる8割の力で走り
ハケた時に一歩でブレーキを
かけれるようにするかの違いです。
少し話がずれましたが
出ることと、ハケることを
繊細に表現する理由は
「その先にも空間が続いている」ことを
表現する必要があります。
それがないと、なんとも薄い世界になります。
#何度か観たことがある
繊細さを具体的に言いましょう。
1つ目は、舞台上に出ていく際、
お客さんから見えたら
お芝居スタートではありません。
お客さんから見える1m前から
お芝居スタートです。
要するに袖中から芝居をするということ。
2つ目は、ハケるときは世界を想像すること。
先ほども言いましたが、
その先をお客さんに想像させ、
次のシーンに引き継がないといけません。
空気を壊さないし、別の空間にパスするんです。
3つ目は、袖幕は絶対に触らないし、揺らさない。
物理的に物が揺れたりすると
現実に戻されるんですよね。
走ってハケるときが一番難しい…
とりあえず簡単には出来ませんが
意識することはできます。
日常生活に落とし込める内容は
あるはずです。少しでもやってみましょう。
明日は「衣装とメイク」について書きます。
お楽しみに。