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窈窕たる品格主義

昨年の始め頃、渋沢栄一の『 論語と算盤 』を読みました。


いよいよコロナ感染拡大が深刻化されてきて、

エンターテイメント界でもリアルのステージが難しくなり始めた頃。

ギリギリまで作品出展を迷いながらも、

私だけでなく、私の作品を踊るために集まってくれたメンバーの、

この作品にかけてきた時間とエネルギー、想いを考え、

出展を決意したステージがありました。

まだよくわかっていない新種ウイルスの脅威に神経を使いながらも、

主催側の徹底した感染対策もあり、

無事クラスターも発生させることなく終えられたことに、

何よりホっと胸を撫で下ろしたというステージ。(前置き長い…)

この作品で使用した曲は、

🎧『 浪漫と算盤 LDN ver. 』椎名林檎と宇多田ヒカル

とってもかっこいい曲なので、

最初は振りをつけることを憚られる気持ちもありました。

歌詞を読まずに曲を聴いていると、そのなんとも言えない、

日本語ではないような響きに魅了されたので、

最初は音の雰囲気と、感覚だけで振付構成を作っていこうかとも思いました。

でもやはり曲の内容も踏まえたいと思い、歌詞を把握しようと思って読んでみたのですが…

難しくてさっぱり意味がわからない(゚д゚lll)

ただ文字を追うだけでは、私の頭では到底理解不能。泣

どうしたものかと探ることに。

するとこの曲は、渋沢栄一の『 論語と算盤 』にインスパイアされているのでは、

と書く記事を発見。(※林檎さんご本人談を書いた記事ではありません。)

これまた、私にとっては難しい内容の本ではありましたが、

何かヒントがあるかもしれない、と手に取ったという経緯なのでした。


自らの意志を持って仕事に向き合うことも

その仕事でしっかりお金を稼ぐことも

どちらも大切である


『 浪漫と算盤 』の中で私が好きな歌詞がこちら☟

置きに行こうなんぞ野暮 新しい技毎度繰出したいです

※引用①

屹度(きっと)そう浪漫抱えたら算盤弾いて
両極のど真ん中狙い撃って お願い勇気をくれ

※引用②

歌詞解説記事ではないので、あくまでチョーーー個人的な解釈となります。

『 論語と算盤 』で語られていることすべてを完全に理解することは、

私にとっては至難の業なので、非常に表面的にはなってしまうのですが、

ちょうど何週か前の大河ドラマ『 青天を衝け 』で栄一が、

尊王攘夷を掲げて、武田耕雲斎や藤田小四郎が率いた水戸天狗党について、

攘夷の志ばかりを尊び、懐を温めることを怠った

そのような生き方では難しいと、一橋慶喜に対して訴えるシーンがあったと思います。

自ら見つけたその主義で、仕える一橋に貢献したい。

主義をもって利益を成した場合は 商いが食い扶持以上の意味を宿す
義務と権利双方重んじつつ飽く迄 両者割合は有耶無耶にしていたい 

※引用③

うん、『 論語と算盤 』『 浪漫と算盤 』が、

私の中でなんとなく繋がってきたぞ。

そしてこの難しい内容のものを、

林檎さんの独特の言葉で表現された歌詞に変換されることに、

ますます魅了されたのでした。


さてここまで来て肝心なことは、

これをどんなふうに、私が振付作品に反映させたかということですが、


主義


という言葉に引っかかったので、

ダンスイベントへの貢献として振付作品を出展するにあたり、

表現したいものの主義を、私なりに定めようと考えました。

そこで作品タイトルとしてつけたものが、

『 窈窕たる品格主義 』

(ちょっと、、、林檎さんふうにかぶれてみたり。笑)

強く美しくたおやかな、品のある人。

そんなイメージを振付にこめることに。

もしお時間がありましたらほんの4分ほど、お付き合いください🙏

作品をつくる上でのアプローチの仕方として、この時のやり方はいつもと違いました。

作品への反映のさせ方としては、こじつけといえばこじつけと言えなくもない。笑


渋沢栄一という人物が、大河ドラマで取り上げられて、

本屋さんでも特集が組まれるようなここ最近なので、

この時の気持ちを残しておこうと記事にしてみました。


最後までお読みいただきありがとうございました!


※①②③すべて 『 浪漫と算盤 LDN ver. 』椎名林檎と宇多田ヒカル より引用。

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