インナーチャイルドを癒す、「共感」という魔法
こんにちは!
インナーチャイルドセラピストの、ほりごめさきです。
インナーチャイルドセラピーは、
傷ついた子ども時代の自分を癒すことで、
より自分らしく、しあわせに生きていくためのセラピーです。
小さいころの自分は、どんな傷を負ったのか。
どんなに悲しく、怖い思いをしたのか。
どれほど辛く、苦しいめにあったのか。
その気持ちに共感して、寄りそってあげることで、
傷が癒え、こだわりや思い込みを
手放すことができるようになります。
そして、ありのままの自分を許し、
愛することができるようになっていきます。
「どうして、気持ちに共感するだけで、傷を癒すことができるの?」
そんな疑問を持つ方もいるかもしれませんね。
今回は、「共感すること」について、
わたしの考えをお伝えしたいと思います。
共感とは?
共感とは、他者と喜怒哀楽などの感情を共有すること。
たとえば、同じ趣味を持つひと同士が出会うと、
「あなたもこれが好きなの? 実は私もそうなの!」
という、共感が生まれます。
初対面のひとが、自分と同じものに興味を持っていると思うと、
それだけで嬉しい気持ちになりますよね。
コンサートや、スポーツイベントでも。
同じものを好きなひと達が、ひとつの場所に集まり、
「好き」という気持ちを共有することで、
大きな盛り上がりや、興奮が生まれ、
喜びや楽しさの感情を共感することで、
大きな一体感を感じられます。
あの感覚が大好きだ! という方も、たくさんいらっしゃいますよね。
婚活のために、ふんわりした髪型やワンピースでおめかしして、
頑張って自己アピールしたのに、うまくいかず、悩んでいた女性が、
思い切って全力で趣味を楽しんだら(ゾンビ映画鑑賞)
イベント(ゾンビコスプレパーティ)を通じて
同じ趣味を持つ男性と知り合い、あっさりと結婚できてしまった!
……という小説を、先日読みました。
このエピソードは創作ですが、
好きという気持ちを誰かと共有することで、
人と人との縁がつながるということを、
とってもすてきに描いている作品です。
興味を持たれた方は、ぜひ、読んでみてください。
共感とは、喜びや、悲しみ、怒りや、楽しさなどの感情を
誰かと分かち合うことです。
そこから縁が生まれ、絆が生まれ、
新たな人間関係が育ちます。
共感とは、人の心と心をつなぐ接着剤のようなもの。
それはいつでも、喜びにつながっているのです。
共感がないと、ひとは孤独になる
では、共感を感じられないと、ひとはどうなるのでしょうか?
ネガティブな感情に対する共感、という視点から、考えてみます。
小さいころ、心に傷を負ったことのあるひとは、
その時のことを思い出してみてください。
なぜ、あなたは傷ついたのでしょうか?
たとえば…
「やりたくもないピアノ教室に、無理やり通わされた。本当はピアノより、サッカーがしたかった」
「電車でチカンされた。けれど、注意しないお前が悪いと言われた。怖い思いをした上に、自分が悪いといわれてさらに傷ついた」
「家族がいつも不機嫌で怖かった。どんなきっかけで怒らせてしまうかわからなくて、いつもビクビクしていた」
心を傷つけられた人、それぞれの経験には、ひとつとして、
同じものはありませんが、これらの体験に共通していることがあります。
それは、自分を傷つけた相手や、まわりの人から、辛く苦しい気持ちに共感してもらえなかった、ということです。
「本当は他にやりたいことがあった」
「わたしは何も悪くない。間違ったことはしていない」
「恐怖心や罪悪感がいつもあった」
問題を解決できなくても、
自分を傷つけた相手をやっつけることができなくても。
この辛い気持ちをわかってくれ、
苦しみを分かち合ってくれ、
共感してくれる人がいたならば、
こんなに深い傷を負うこともなかったかもしれません。
気持ちに共感してもらえない体験を
子ども時代にたくさん経験したひとは、
だからこそ、深く傷ついているひとが多いのです。
喜びや楽しさの共感は、人との縁をつなぎます。
一方、ネガティブな感情に対する共感が得られないとき、
ひとは強い孤独感を味わうことになります。
子ども時代に、人と共感することを体験できなかったひとは、
誰かと心でつながることができなかったことに、傷ついているのです。
共感を与えられないことは、心理的なネグレクト
このことを考えるのに、
精神科医の高橋和巳さんの著書がとても参考になりました。
高橋さんは、親子関係において、感情に対する共感がないと、愛着関係が育たず、そのために、おとなになってから心に問題をかかえることになると考えています。
著書から一部、引用します。
心理的ネグレクトとは、親が子どもとの間に愛着関係を作れず、その結果、子の心理的発達が阻害されることである。(中略)子どもに声をかけない。子どもが甘える気持ちに気づかない、子どもが落ち込んでいたり喜んだりしていても無関心である、子どもが悩みを相談しても内容をくみ取れない、子供が泣いていてもいたわる言葉をかけられない、子どもが喜んでいても一緒に喜べない、などである。 「消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せ」(ちくま文庫 2017)
この本では、親が子どもの気持ちに寄りそったり、共感することができないために、
子どもの心の発達に影響を及ぼす可能性があることを、
「心理的ネグレクト」という言葉を使って、解説しています。
(注 この言葉は、著者独自のものであって、「児童虐待の防止等に関する法律」で示されている児童虐待の四つの行為には含まれていません)
ここで、わたしがお伝えしたいことは、
子ども時代に、共感を得られなかったひとは、
心理的なネグレクトを受けていたということなんだよ!
とか、
そのせいで、あなたの心の発達が遅れています!
ということでは、
決して、ありません。
悲しみや怒り、辛さ、苦しさに
共感してもらえないということは、
あなたが思っている以上に、深く心を傷つけ、
本来の自分らしさを表現する力や、
自分を許し、愛する力を奪い、
人とつながる喜びを遠ざけてしまいます。
インナーチャイルドセラピーを通して、
傷ついた自分自身に寄りそい、共感することは、
子ども時代に得られなかった共感を、
大人になった自分が与えてあげるということです。
わたしが伝えたいことは、
子ども時代の自分の気持ちに共感することは、
おとなになった今でも、決して遅くはない、
共感は時空を超えて、心を癒す力を持っていて、
そのために、インナーチャイルドセラピーがあるのだ、ということです。
共感を使って、心の傷を癒す
子どもの頃、あなたの気持ちをわかってくれるひとは
誰もいなかったかもしれない。
となりに寄りそって、慰めてくれるひとは
どこにもいなかったかもしれない。
ずっとひとりで、苦しみに耐えて、
なんとかひとりで踏ん張って、生きてきたのですよね。
その辛さ、苦しさを、真にわかっているのは、
他でもない、あなた自身なのです。
「これまでひとりでよく我慢してきたね」
「誰に認められなくても、頑張ってきたんだよね」
「あなたが苦しんできたこと、わたしはずっと見てきたよ」
「辛かったね、苦しかったね」
小さな自分に、たくさん声をかけてあげてください。
小さな自分が感じた、悲しみや苦しさに、共感してあげてください。
共感は、人と人とをつなぐ接着剤のようなもの。
小さな自分に共感することで、
自分自身とのつながりが、より深くなります。
そうすると、自分の本心がよくわかるようになります。
自分は、本当は何が好きなのか。
どんなことをしているときが、いちばん楽しいのか。
心からわくわくすることは、何か。
だんだんと、「好き」や「楽しい」の気持ちに、正直になっていきます。
そのポジティブな気持ちは、あなたと同じものを好きな人との縁を引き寄せ、そこから新しい人間関係が広がっていきます。
ますます自分らしい、ありのままあなたで、
まわりの人と調和し、しあわせを感じられるようになっていきます。
インナーチャイルドセラピーを通して、
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