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クレラーミュラー美術館@オランダ

2023.02.19

オランダの首都、アムステルダムから70キロほど東に位置するオッテルローという地方の、ナショナルパーク内に建つ美術館です。
オランダ出身であるゴッホを中心に、ピカソやジャコメッティ、モネ、モンドリアンなど著名な作家の作品が収容されています。

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ゴッホ「盛りを過ぎた4本のひまわり」


メインであるゴッホらの常設展と、おそらく特設展であろうキーファーらの展示会場が3つほどありました。
館内は1.5〜2時間ほどで一周できそうな広さでしたが、部屋の大きさや配置がいろいろで、飽きないつくりでした。
庭にも立体作品があり、木々の中を散歩がてら楽しめました。しっとりした清廉な空気からはなんとなく軽井沢みを感じました。
主要な作品には日本語の音声ガイドが用意されており、キャプションが英語で読めないので助かりました。


ゴッホ

立体風フォントのレベルが高い
透かしが効いています

「夜のカフェテラス」「夜のプロバンスの田舎道」をはじめ、有名どころの作品が何点もあります。午前中の空いている時間に赴いたため、間近でゆっくり鑑賞できました。

「夜のカフェテラス」
特にランタンを中心とした黄色の絵の具が分厚かった
光源周辺が一番厚塗りなことにショックを受けた…
光る=消える
という先入観があったのかもな〜
「夜のプロバンスの田舎道」
筆致や色合いから、夜風を感じた
「キヅタのある木の幹」
「ジョセフ・ルーランの肖像」
「夕暮時の刈り込まれた柳」

視点を変えることで絵の具の立体感をしっかり味わえました。その分厚さを確認して、質量も絵の力強さに貢献しているように思われました。
絵に寄ったり引いたりして、この点や線が全体に広がるとこんな風に解釈されるわけか!という感嘆を得られるのが、実物鑑賞の良いところですね。


モンドリアン

モンドリアンの幾何図形、なんとなくもっとかっちりしているイメージがあったのですが、実際には結構ブレや滲みがあり、生きてる!という印象を受けました。
色面部分にもうっすら模様や筆致が見られ、それぞれに個性があって独立しています。同じものの集積であるようでそうではないというか…くすみカラーも今時な雰囲気があります。


キーファー

ドイツの画家ですね。
オランダって、ドイツとかなりべったりくっついた国だと知りませんでした。


ほかにも

ジャコメッティ
モネ
ヤン・トーロップ
ポール・シニャック
ジョルジュ・スーラ
JOHAN AARTS
フアン・グリス
レオ・ヘステル
バート・ファン・デル・レック
特設展
フェルナン・レジェ
フェルナン・レジェ
フェルナン・レジェ
展示会場をつなぐ廊下にも
庭のオブジェ

オランダへは初めて赴きましたが、イタリアやフランスなどの華やかな国とは異なる、落ち着いたニュアンスに好感を持ちました。
アムステルダムは水路と自転車の街であり、その生活様式は独特で、大麻や売春などが合法であるという大らかさにも包まれていました。

ヨーロッパって地続きなのに、文化がこんなに違っているのが不思議です。

ゴッホの土壌となった国だと思うと、オランダはまだまだ深掘りできそうです。

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