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【2025郡山市長選挙】大坂佳巨が説く自民党改革と地方政治とは?政治を動かすのは無党派層ではなく自民党支持層である。
私は対談YouTuberとして、これまでに様々な政治家や有識者と対話を重ねてきたが、2025年郡山市長選挙に立候補を表明している大坂佳巨(おおさか よしきよ)氏の意見には大いに共感する部分がある。彼のブログ記事を読んで、私が特に納得した点、そして今後の政治に対する示唆について深掘りさせていただく。
1. 自民党の強さの本質とその変化
大坂氏が指摘するように、日本において自由民主党(以下、自民党)は長らく政権を担い続けてきた。戦後の政治史を見ても、自民党はほぼ一貫して第一党として存在し、長期政権を築いてきた。その背景には「利益誘導型政治」と「安定感」がある。
自民党は特定の業界や団体に対して利権を提供し、それを通じて票を獲得するという戦略をとってきた。もちろん、これには批判も多い。しかし、大坂氏が指摘するように、この仕組みがある程度の経済的安定をもたらしたことも事実である。日本の選挙において、国民が最も重視するのは「生活の安定」だ。自民党はそれを実現してきたからこそ、長期にわたり支持を維持してきたのだ。
しかしながら、時代は変化している。安倍派の政治資金問題を契機に、自民党に対する信頼が揺らいでいる。かつての「安定」は、「既得権益の維持」という負の側面も持ち合わせており、それが有権者の不満を生んでいる。このことは、大坂氏が述べるように、最近の選挙結果にも表れている。
2. 「組織票」の幻想と有権者の意識
野党側がよく言う「組織票に勝つためには投票率を上げよう」という主張について、大坂氏は鋭い指摘をしている。確かに十数年前までは、無党派層の投票率が上がれば野党に有利に働くという側面があった。しかし、近年の選挙結果を分析すると、投票率が低いときほど非自民の候補者が勝利するケースが目立つ。
これはどういうことか?
つまり、自民党を支持していた人々が、自民党に対する不満から棄権したり、野党に票を投じたりすることで、選挙結果が変わるという構図である。これは非常に重要なポイントだ。よく「無党派層を動かせば選挙に勝てる」と言われるが、実際のところ、もっとも大きな影響を与えるのは「自民党支持層の動向」なのである。
さらに、労組や業界団体といった「組織票」も、実際にはそれほど盤石ではない。労組の組合員は必ずしも政治意識が高いわけではなく、実際に野党に投票するとは限らない。業界団体も同様で、指示は出ても強制力はない。これらの「組織票」の不確実性を考えれば、大坂氏の指摘する「自民党支持層の動向が鍵を握る」という分析は的を射ている。
3. 「政治とカネ」よりも「生活の安定」
もう一つ、私が大坂氏の意見に共感したのは、「政治とカネ」の問題に対する国民の意識についてである。
もちろん、政治家の汚職や不正は許されるべきではない。しかし、大坂氏が述べるように、多くの有権者にとって最優先事項は「自分たちの生活をどう安定させるか」という点だ。政治スキャンダルが続いても、自民党の支持率が大きく下がらないのは、結局のところ、野党に対する信頼がそこまで高まっていないからだ。
野党は政府の問題を鋭く追及することで一定の役割を果たしているが、それだけでは政権交代にはつながらない。なぜなら、有権者が求めているのは「問題を指摘すること」ではなく、「問題を解決すること」だからである。
4. 変革の鍵は「自民党支持層」にある
大坂氏の最も重要な主張の一つは、「政治を変えるのは、最終的に自民党支持層である」という点だ。
これまでの選挙結果を見ても、自民党が敗北するときは、野党が大勝するのではなく、自民党支持者が離れるときである。逆に言えば、自民党支持者が動けば、政権のあり方は大きく変わる。
これは非常に示唆に富んだ指摘だ。
特に地方自治では、中央の政局とは異なるダイナミクスが働く。郡山市長選挙のような地方選挙においては、国政のようなイデオロギー対立よりも、「この街をどう良くするか」という具体的な政策が問われる。大坂氏が提唱する「減価する通貨」や「直接民主制に近い仕組み」は、これまでの自民党的な利権政治とは一線を画し、新しい形の地方政治を模索する試みとして注目に値する。
5. 自民党の「生まれ変わり」と新しい政治の可能性
大坂氏は自民党の党員でありながら、現在の自民党のあり方には疑問を持っている。そして、「自民党が変わらなければ、日本は変わらない」と主張している。
これはまさに核心を突いている。
自民党が変われば、日本の政治全体が変わる。逆に言えば、自民党が変わらなければ、どれだけ野党が頑張っても大きな変革は起きない。
では、どうすれば自民党は変わるのか?
大坂氏は、自民党の支持者こそが変革を促す力を持っていると指摘する。もし、自民党支持者が「このままではいけない」と考え、行動を起こせば、自民党は変わらざるを得ない。
6. まとめ
大坂佳巨氏の意見は、日本の政治の本質を鋭く突いている。特に、自民党支持層の動向こそが選挙結果を左右し、政治の変革をもたらすという指摘は、実際の選挙データとも一致する。
彼が掲げる地方自治の新しい形は、日本の政治にとって大きな可能性を秘めている。そして、その実現の鍵を握るのは、まさに「変革を求める自民党支持者」なのである。