卒業不可だったけどできることはやろうとした話
さあ、この一連の『卒業不可だった話』たちも、今夜で5回目です。
数えてないけど、字数を全部合わせると1万5千とかになると思う。
こんなに長いのに、ここまで読んでくれてる人々がいるのがすごい。びっくりしています。ありがとうございます。
で、感謝ついでにお伺いするんですけど、ここまで読んできてどんな印象ですか?
なんか中西、卒業不可食らって、悲しいとか混乱してるとかごちゃごちゃ言ってる割には、色んなことを結構サクサク決めてる感じしませんか?
嘘です。
全てが終わった今なので、少しでも伝わりやすいようにそういう書き方をしてしまっていますが、あの、嘘です。全然そんなことないです。
呼吸するだけで精一杯、なのに毎日8:30〜18:00頃までバイトがあったので、けっこう呼吸困難でした。
酸素が脳に行ってないので、もちろん脳内もずっと大混乱なので、色んなことを考えるのにかなり時間がかかった、というのが事実です。
昨日のnoteに書いたように、卒業が不可だからこうしよう、みたいなことは必死で考えたんですが、
じゃあどうしてN評価だったのか、それが覆る可能性はあるか、覆すにはどうしたらいいか、
みたいなことについては、ほぼ思考が及んでいませんでした。
ただ少なくとも、N評価がおかしいという確信はあったのですが。
3/6に卒業不可を知り、その日のうちに成績不服申し立てをし、そこから教務課に言われた通り大人しく待っていた、というのがここまでの話。
何もできずに待ち続け、そして迎えた3/9。
バイトの休憩中、友達からのLINEに気付いた。
その友達は高校時代のクラスメイトで、かつて同じ吹奏楽班に所属しており、私にとっては戦友の1人である。今でも時々遊ぶくらいには仲が良い。
引っ越し予定日の翌日だった3/15に、また東京で遊ぶ約束をしていた。
LINEの内容は、その日なにしようね、というものだった。
あー。なにしようね。ていうかどうしようね。私の人生。
ちょっとお先が真っ暗になっちゃったので、東京には行けなくなっちゃった。リスケしてもらってもいい?という内容のLINEを送った。
何があったか聞かれたので、全体的に正直に答えた。
人生下手クソすぎない?と言われた。
大学に通うのが下手なの!と言い返したけど、まあ人生が上手な人は大学にも上手に通うのだろうから、お察しです。
また彼は、
「それはN評価を付けた大学がおかしい」
とも言っていた。
あっ、君もそう思う?
人様に言われると、自分一人で思うよりも心強い。
じゃあなんで租税法の教授は、私を5回以上欠席したと見做したんだろう。
彼にちゃんと説明するために、改めて考えてみた。
私が5回以上欠席していることにされたのは、リモート受講だったからじゃないかと思う。
現地で授業を受けた人たちは、たぶん教室で出席票を出しているのだが、私はそれをしていない。
私の出席票が存在しないから、機械的にN評価をつけられたのではないかしら。
ーーーじゃあ、リモート受講の人の出席はどうやってカウントされるの?
それは私も学期途中に疑問に思って、教授にメールして聞いたんだ。
小テストの受験で出席に代えるよ、という返事をもらってるのよね。
ーーーじゃあN評価じゃないじゃん。
だよねえ。
ーーー教務課じゃなくて教授に連絡した方がいいよ。
でも直接はダメですって教務課が言ってるんだもん。
ーーーそんなことある?
やっぱそう思う?送るべきだよな、メール……。
ーーー卒業かかってるし、俺ならメールする。
するか、メール。
ということで、卒業不可がわかってから4日経ち、今更感はあるものの、教授にメールを送ることにした。
今日は3/9。なので手続き的には、明日までに教授が成績不服申し立てへの返答をまとめて、明後日あたりから教授会での審議が始まるはずである。
なので、教授に直談判するなら今日がラストチャンスだ。
張り切ってメールを書いたものの、なんだか文面がよろしくない。
くっそー、私は真面目に出席してたのに、リモートだからって私のこと忘れやがって、という教授への怒りが、文章の端々から滲み出てしまう。
お願いする立場なので下手に出たいのに、ニュアンスが全部慇懃無礼。
よくない。
メール書けないよう!と彼に助けを求めようとしたら、LINEで長文が届いた。
なんと、私がメールを書いているのと時を同じくして、彼も参考としてメールの文面を作ってくれていたのだ。なんて良いやつなんだ。その上、とっても上手に下手に出ている。おお。
一つお願いをすることにした。
あのう……メールの文面にあまりにも怒りが滲み出てしまうので……時間がないのに全然書けないので……君が作ってくれた文面を……ガッツリ参考にしてもいいですか……それはもうガッツリと……何ならコピペの勢いで……だめ……?
仮にその、彼が作ってくれたメールをコピペして、教授に送ったとする。
でもその末にN評価が覆らなかったとしたら、彼まで共犯になってしまうので、これはものすごいお願いである。
ーーーまあ仕方ない、十字架背負うわ
というのが彼の返事だった。間違えてちょっとかっこよく見えた。いやこの返事しちゃうのはかっこいいです。かっこよすぎて太字にしちゃった。ありがとうございます。奢ります。
そんなわけで、ほぼ全部友達に作ってもらったメールを教授に送った。
これで、今の私にできることは本当に何もなくなった。
私としては正しい主張をしているつもりだが、もちろん成績が覆る確証はない。
私がどう足掻こうが卒業不可である可能性だって、十分にある。
一旦出した成績を覆すのは教授自身のメンツに関わる、とか、前例がないのに卒業不可を覆して再試を受けさせることは、教務課にとってだいぶめんどくさい、とか、私を留年させた方が大学的には儲かる、とか、主に大人の事情。
引き続き、生きた心地はしなかった。
果たして教授はどんな判断をするのか。
メールの返信は貰えるのか。
続く。
(photo by tsuchiya mugiho)
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