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I think… Love is Action. Don’t say anything.


タイトルに意味はない上に愛について知っている事は少ない気がする笑

私にはファンが一人いた。
2年間位、ずっと好きでいてくれていたちょっと変わった男の子。
私より3つ程、年上の彼とはアルバイト先で出会った。
部署は違うが頻繁に会話する機会があり、
相変わらずみんなに愛想を振りまいていたら、彼が私に恋をした。
彼はしきりに私を「かわいい」といった。
性格よりも顔がタイプなのだそう。
客観的に見れば彼はイケメンで高身長、高学歴。
確かに話していると、勉強ができる人だという事は誰でもわかると思う。
それに比べて私はごく普通で可愛くもないし、勉強も出来ない。
だからいつも「なぜ、私なの?」と聞かずにはいられなかった。

彼は私を好きになってからというもの毎日のようにLINEを入れてきた。
内容は決まって「結婚しよう」。これが毎日続く。約2年もの間プロポーズされ続けた。
それはまるで「おはよう」くらい当たり前の「結婚しよう」
たまに婚姻届や結婚指輪の画像が送られて来ることもあった。
少し古風なところもあり年賀状をはじめ、お手紙も何通か頂いた。

まず私は顔だけで好きになった女の子と結婚したい彼の気持ちがまるで理解できなかった。
そして、「付き合う」というステップをすっ飛ばす意味もわからない。
ただ悪い人では無いし、こんなにも頻繁に私を「かわいい」という人間がこの先現れるとは思えない。
少しの好奇心と一縷の恋の可能性をかけて少し自分なりに歩み寄って見ようと思い何度かデートをした。
ご飯はもう何回も2人きりで行ったし、半日デートも何度かした。
その度に人生でこれ以上無いくらいの「かわいい」のシャワーを浴びた。
そして彼は例え終電がなくなろうと私の最寄り駅まで私の後ろを着いてきた。(お見送り?)

デートで驚いたのは彼はたったの1度も私に触れてこなかったこと。
別に何かを期待していた訳では無いけど、アクションに対しての瞬発的な自分の反応だったり、
その後の感じだったりで、何かしらのヒントにはなるから、覚悟はしていた。
因みに私は自分の事ですら自分で決める事が出来ないような人間だから、
私から行動する事は無い。よっぽど相手に対して狂って無い限りありえない。
その後も彼が何を考えているのかがわからないまま平行線で時間だけが過ぎた。
一度遠回しに聞いた事がある。「どうして何もしてこないの?」って。
彼いわく、嫌われるのが怖いからだそう。
結局、その彼とはお別れをしてもう一切連絡はとっていない。
残念に思うのは「友達」に成れなかったこと。

この件で分かった事がある。「かわいい」の呪縛は強いということ。
頻繁に言われる「かわいい」はどこか「強制」のようで「ちゃんとしなきゃ」っていう感情をうむ。
それに可愛くない自分の方がリアルだからそのギャップがまたしんどい。
褒める時は適度にピンポイントでが重要なことが改めて十分によく分かった。
まあ、それが出来る人は恋愛対象にはならないのだけれど。(大体愛すべき人がいる)

後、好きで追っかけられるって言う貴重な経験も悪くはないけど、
やっぱり頑張る恋愛が私は好きだ。少し背伸びするような青い恋愛をもう少しだけしていたい。
余裕のある恋愛に辿り着く頃には土に戻っていそうだけど。

まぁ、そんなこんなで人の恋を初めて終わらせてしまった?みたいな話でした。

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