夏の思い出
夏の思い出、手をつないで
昨日、海に行った。
小さい頃、家族と来た海だ。
海辺は時節柄歩けなくて車の中から流れていく景色を見ていた。
断片的にしか覚えていない、記憶をたどる。
世界がまだずっと大きく見えていた頃、
白い砂浜と大きな海が大好きで、夏の海に理由もなくワクワクしていた。
日焼けも気にならなくて、心配事なんてほとんどなかったあの頃。
上書きした海は記憶よりも幾分も小さくて、
そんなところで大人になってしまった自分を実感した。
きっと。もう二度と見ることがない思い出の海。
確かにそこにいた、確かに生きていた。
さよなら