![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/167689465/rectangle_large_type_2_d98b2f638eb76fe996f11e003ada4423.png?width=1200)
文通ラジオ第13回目_粛々とこなした先に【さき】
こんにちは。
文通ラジオ第13回目、今日はさきがお届けします。
さて、2024年も残りわずかとなりました。あづ妙さんに「文通ラジオ(あの時はまだ”文通ラジオ”という名前もついていませんでしたね)をやりませんか?」と声を掛けていただいてから、色々な準備を始めたのが2023年。文通ラジオを始動して、1年以上が経つんですね。
あづ妙さん、2024年はどんな1年でしたか?
わたしは、一言で言うと「整える」1年でした。ここ数年の中では大きく体調を崩してしまった2023年。それを立て直し、改めて土台を固め、平均値に戻す。
何か大きな取り決めを行った訳ではありませんが、目の前のやるべきこと(仕事や日々のあれこれ)を一つ一つ着実にこなしてゆき、ちょっとした体調の変化に都度目を向ける、そんな事を心掛けて生活していました。
そんな生活を振り返ると、自分でも驚く事があって。それは"回復の速さ"でした。
ある程度土台ができていたのだと思います。体調を崩しても、自分に合った回復の方法を、身体や頭が学習しているのですね。
踠き悩んでいた10〜20代でしたが、そんな中でも、"それなりに"元気になる方法を自分なりに少しずつ見つけられていたのかもしれません。
先ほど「平均値に戻す」と書きましたが、目指す場所を平均値にするのが、わたしにとってはとても重要なことでした。
体調や気分の波って、生きていればどんな人にもあります。いつ何時でも"元気ポイント"が頂点に達している人って、そういないと思うんです。
なるべく平均幅の中に身を置けるように、今の自分がどこまでなら出来て、どこからは出来ない(無理をしないと出来ない)のか、少し緩めに基準を設定しました。
例えば、仕事量に関して。
ありがたいことに、色々な仕事を任せて貰える機会も何度かありました。勿論、出来そうなことは引き受けます。でも、今焦って引き受けるとキャパオーバーしそうだなという時は、勇気を出して断る。(わたしはNOと言うのが苦手な性格なので、これがとてもむずかしいのですが。)
それでも職場の人に、「もっと断っていいんだよ」と言われることもありました。自分に厳しくし過ぎるところがあるからこそ、敢えてボーダーラインを高くし過ぎないという事がわたしにとっては重要だったのだと思います。
***
日々がカツカツになると、やっぱり自分のことを後回しにしてしまうことがあります。自分よりも他人を優先できることは良い判断かもしれないけど、それが続くのは良くない。
だからこそそういう状況になったときに、サクッと負担になっている荷物を降ろして「今日は海にでもいこう」「緑のあるところを散歩しよう」と、自分の気持ちを優先してあげる選択を取れる1年になればいいなと思いました。
前回のあづ妙さんがこんな風に綴ってくださいました。サクッと荷物を降ろすのって、簡単なようで結構むずかしい。だからこそ、意図的に予防線を張るって大事ですね。
繰り返しの毎日、刺激が欲しくなることもあります。時折自分で刺激を求めることも大事ですよね。敢えて日常から外れてみたり、いつもなら見られない景色をいつもと違う視点から眺めてみたり。でも、土台がある程度しっかりしていないと、たまの刺激も楽しめません。
先日ヒヤッとする事がありました。車を運転していた時に、どこかからクラクションの音が聞こえたんです。遠くではなく近く、でもわたしに向けてではなさそうでした。
クラクションの音に、ものすごく心臓がドキドキして。冷や汗が吹き出してきました。
昔からクラクションの音が苦手なんです。特に車を運転している時は、自分に向けて鳴っているのではないかと思い、キューっと胸を締め付けられて鼓動が速くなります。ものすごい勢いで、気持ちが負の方へ引っ張られる感覚になるのを、なんとか堪えました。
些細なことかもしれませんが、自分の性格や特性がよく現れているなと感じます。クラクションの、あの独特の刺激の強い音が、感情的になっている人の怒鳴り声と重なってしまうのです。
それとは別の日に、ドラッグストアでレジ待ちをしていたら、ご年配の女性の方から「先に並んどったん私や。順番を守れ」と怒鳴られてしまった事もありました。わたしも不注意もあったかもしれませんが、感情的に言葉を吐くその人を目の前に、暫く動悸が止まりませんでした。
***
咎められる事、指摘される事に過剰に反応してしまうのは、恐らくわたしの生まれ育った環境や、その中で構築されてきた性格とも繋がりがあるように思います。
一歩家の外に出たら、そこには自分と性格も価値観も違う人間が沢山います。社会に出るということには色々な意味合いがありますが、他人と関わることからはどうしたって免れられません。
それが社会に出る、社会と関わる面白さでもありますが、やはりそこは対人間。たとえ意図的でなくても、それぞれの価値観が暴力に変わることはあります。良かれと思って言った言葉が、図らずも相手を傷つけてしまうことだってある。わたしもあなたも。
そういう他人との交わりの中で、負の方へ引っ張られた時に、ある程度のところで気持ちを切り替え、いかにして感情を平均値に戻せるかが大切だと思います。
世の中には頭が良い人、仕事ができる人、様々な才能や能力を持った人が大勢いるけれど、わたしはその中でも「自分で自分の機嫌を取れる人」を心から尊敬しています。
他人の言葉や行動に救われることももちろんあるけれど、いつもいつも自分にとって都合の良いことばかり言ってくれる人が近くに居てくれるわけではありません。
死ぬまで一緒なのは、他の誰でもなくこのわたし自身。この現実は、自分嫌いなわたしにとってはかなり恐怖です。でも最近思うのは、穏やかで楽しく愉快に居られる時間の積み重ねが、その恐怖を和らげてくれているということ。
目の前のやるべきことを粛々とこなすのもその一つ。大きな変化はなくても、土台は確実に前より頑丈になっているはず。そう信じて、2025年も自分のペースで、わたしはわたしの人生をゆっくり歩んでいきたいと思うのです。
***
少し長くなってしまいましたが、今回はこの辺りで。
文通ラジオを読んでくださった皆様、2024年もお付き合いいただき、ありがとうございました。もしこのコンテンツが気に入ってくださったら、スキやシェアしてくださると励みになります。
そしてあづ妙さん、今年も対話を重ねることができて、とても嬉しかったです。ありがとう。
どうぞ皆様暖かくして新年をお迎えください。良いお年を!
▶次回更新2025年1月中(担当_あづ妙)