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The man never gives up 1

前回までのシエラレオネ出張記で、どんなものを見て、どんなことを考えたかをざっくりと書いてみた。そこで出会ったシエラボーイIbrahimが、彼の置かれた状況を教えてくれたことも。 彼のすごいところは、シエラにいた時点ではお金を無心してこなかったところだ。もちろん、何度かちらっと援助してほしいというようなことを言われたりはしたが、ただただお金をくれと言い続けるようなことはしなかった。そして、お金を支援してほしいと言われた時の私の対処法は、「今あなたにお金を渡すことができたとして

    • シエラレオネ出張記 4

      シエラレオネはどんな国 シエラレオネはどんな国かと聞かれたら、私は「思ったほど治安は悪くなく、素直で人間味のある人が多いが、結構貧しい国」だと答えるかなと思う。しかし、貧しさとは何なのだろうか。 シエラレオネ・フリータウンの私が滞在していたエリアは、頭の上に物を載せた人々が歩いていて、野菜や果物が道端で売られていて、朝から夜もまあまあ遅くまで人や車が行き交っていて、毎日賑やかだった。最初は何を言っているのか不明だったが、毎朝メガホンで音声を流しながらアイスクリームを移動販

      • シエラレオネ出張記 3

        Ibrahimとの出会い 彼との出会いは2024年2月3日、シエラレオネのとある建築現場だった。 あれは確か、輸送業者のワーカーとともに大量のベッドを上の階に搬入作業を行っていた日、貨物を部屋に置いてスロープを降りる際、ちょうどそのスロープで作業をしていた彼に声をかけられ、連絡先を聞かれた。ちょっと表情が怖く、もしよかったら連絡先をくれないかな…?というよりは、I need your phone number(でないとここを通さないぞ)というような雰囲気だったので、ネゴる

        • シエラレオネ出張記 2

          そんなシエラ出張の日々を彩ってくれたのは、現場で出会ったワーカーの存在も大きい。海外出張に行って誰と仲良くなるかというのは、比較的長くこの仕事をしていても、国により案件によりさまざまで、私の場合、これまでは輸送業者の担当者や、機材代理店の人々というパターンが多かった。今回、ワーカーのみなさんと仲良くなれたのは、シエラレオネが英語圏だからだろうか。現地の言語はありつつも、基本的にみな英語が通じた。 突然のモテ期 突然だが、日本人女性というだけで(?)私ともう1人の女性スタッ

          シエラレオネ出張記 1

          社会人10年目の終わり、2024年1月下旬から3月中旬にかけて、私は初めて出張でアフリカを訪れた。行き先はシエラレオネ、首都のフリータウン。この案件に関わるまではほぼ聞いたこともない国で、正直何のイメージも持っていなかった。 西アフリカの国、シエラレオネ シエラレオネの場所はこちら。 日本からシエラレオネに行くには、どんなルートでも多分足掛け3日間かかる。今回は羽田からトルコ航空でイスタンブールまで行き、10時間のトランジットを経て、イスタンブールから一旦ブルキナファソ

          シエラレオネ出張記 1