占星術の学び方
巷で占星術教室の需要が増えているという話を耳にしました。
占星術がどういうものかを知る人が増えるのは、とてもよいことだと思いますが、悪い面というのはどんなことにもついてまわります。
星読みは演奏と似ていて、センスの問題なので、学ぶ必要はないという人もいます。
英語やアラビア語、ラテン語、ギリシャ語、ヘブライ語の原書に当たるなら、神秘主義思想をだいたいでも掴んでおかないと、歯が立たないでしょう。筆者は英語版のピカトリクス(green magic edition)のペーパーバックを5年前に購入しがんばって翻訳していました。
今では、日本語の翻訳がアマゾンで購入できるので、言語の障壁はこれからどんどんなくなっていくのでしょう。
古典占星術とモダン占星術は、同じ占星術とは思えないほど違います。
古典占星術は筆者も学習中です。次の書籍がおすすめです。
モダン占星術は、情報が体系化されているサイトを参照にして、あとは用語集があれば十分という感じです。
中世〜ルネサンス期の占星術の参考書は『クリスチャン・アストロロジー』が定番です。
ホロスコープを出力するのは、ウェブサービスを活用すると無料※でできます。
※商用利用はライセンス料を支払う
筆者が独学で始めた1990年代前半はPCが高価で、ワープロしか使っていなかったので、ソフトウェアは高嶺の花でした。
『ハーモニクス占星術』を近所の書店で購入し、巻末の天文暦を参照して電卓で計算しチャートを作成しました。
その後、Windows とMac両方持つようになり、Stargazer とKairon をそれぞれ使い分けていました。現在はAstrodienst のサブスクでロイヤルティを支払って使用しています。
ハウスシステムは、レンズのようなもので、何を見たいのかの選択肢と言えます。
一般的に普及している占星術で使われるチャートのハウスシステムは、ジオセントリック、プラシーダスです。ホラリー占星術のチャートは、レギオモンタヌスです。
ホラリー占星術は、投資と探し物で活躍します。
秘教方面では、アリス・ベイリーが著した『秘教占星学』がありますが、読んだだけで実際に使ったことはありません。
ここからは筆者の意見です。
ホロスコープは、王族や宮廷人のために開発されたものであり、国政と関わりのない一般人が出生図を読むことは、意識が国家という虚構の隷属状態になり、養分にされる可能性があります。
また、通常の出生図は、過去世の魂の経験を表しているので、そのまま現世でも使うことは、一度吐き出したものをまた食べているような人生を送ります。
吐瀉物など普通は到底食べられるものではありませんが、それを美味しそうに見せてしまうのが、月の魔法です。
月については、「月の正体」や『タイムライン・ターミナル』で書いた通り、太陽の光を受け止め映し出すモニターです。
その映し出される範囲は、土星によって境界線が定められています。
制限を表わす土星の境界線を突破し、新たな領域へと月が映し出す範囲を広げるためには、古典でもモダンでもなく、創造の力が必要です。
それは、それぞれが内なる光に気づき、真我に到達する経路を活性化することです。
この世に生まれてきてそれをしなければ、自己憐憫と被害者意識の餌食になります。ずっと同じところをぐるぐると回り続けます。