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5大ウイスキーざっくり解説Part5 カナディアンウイスキーって何?

どーも!ゆーたのウイスキー日記です!
ついに5大ウイスキーざっくり解説シリーズも最後になりました。最後を飾るのは、「カナディアンウイスキー」です!


カナダのご紹介

私はカナダと聞くとメープルシロップが真っ先に思いつきました。皆様は何を想像しますか?ロブスターやアイスホッケーなんかも有名なようですね。それでは、基礎データを確認してみましょう。

・面積:998.5万㎢
・人口:約4,010万人
・首都:オタワ
・通貨:カナダ・ドル

カナダ基礎データ|外務省 (mofa.go.jp)

面積はロシアに次いで世界第2位。日本の約27倍です!めちゃくちゃ広いんですね(笑)

カナディアンウイスキーを名乗るには

基礎データを確認したところで早速、カナディアンウイスキーについて知っていきましょう!
カナディアンウイスキーの定義は、「穀物を原料に酵母によって発酵を行い、カナダで蒸留し、小さな樽(700ℓ以下)で、最低3年間貯蔵したもの」となっています。以下、さらに詳細。

・飲用の蒸留液またはその混合物であり、穀物あるいは穀物由来原料のモロミを、麦芽またはその他の酵素のジアスターゼにより糖化し、酵母または酵母とその他微生物との混合物の作用によって発酵されたもの
・小さな木製の容器(700ℓを超えないもの)で3年以上熟成を行う
・カナディアンウイスキーのものであると認められる香り、味覚、品格を備えたもの
・糖化、蒸留、熟成をカナダにおいて行う
・瓶詰度数は40%以上で、カラメルまたは「フレーバリング」を含むことは可能
・木製容器で3年間の熟成期間中、6ヶ月を超えない範囲で別の容器に入れたものも、熟成年数に加えることができる
・「フレーバリング」とは、香味を添加することを許されている、カナディアン以外のスピリッツ、ワイン(カナダ産以外も可)のことを指す

改めて調べてみましたが、カナディアンの定義も結構緩いなぁ~と感じましたね。上から3つ目の香り、味覚、品格は個人の価値観がありますからね~
「フレーバリング」についてはこの後解説しますが、これもなかなか個性的で興味深い定義ですよ!

「フレーバリングウイスキー」と「ベースウイスキー」

カナディアンは、フレーバリングウイスキーとベースウイスキーの2種類のタイプの原酒を作っていることが多いです。スコッチで例えると、フレーバリングウイスキーはモルト原酒、ベースウイスキーはグレーン原酒のようなイメージです。これらの原酒を混ぜて作るのがカナディアンブレンデッドウイスキーとなります。

フレーバリングウイスキー

ライ麦、トウモロコシ、ライ麦芽、大麦麦芽などを原料とし、アルコール64~75%程度で蒸留します。スパイシーかつオイリーな風味があり、アメリカのバーボンウイスキーに似ています。

ベースウイスキー

トウモロコシを主原料とし、連続式蒸留器を用いてアルコール95%以下で蒸留したウイスキーです。フレーバリングウイスキーの味わいを殺さないようマイルドでクセがないウイスキーです。

カナディアン・ブレンデッドウイスキー

フレーバリングウイスキーとベースウイスキーを混ぜたものが、カナディアン・ブレンデッドウイスキーです。比率は一般的に、フレーバリング10~30%、ベース70~90%とされています。

カナディアンウイスキーにだけ許された「フレーバリング」の謎

非常にややこしいですが、先ほど紹介したフレーバリングウイスキーと今回のフレーバリングは名前が似ていますが、別のものです。そこも頭に入れて読んでみてください。

フレーバリングとは

定義でも書いた通り、カナディアンウイスキーのフレーバリングとは、「香味を添加することを許されている、カナディアン以外のスピリッツ、ワイン(カナダ産以外も可)」です。要するにカナダ産以外のお酒を添加してもよいということです。ただし、全体の9.091%までと規定があります。添加されるものとしては、アメリカのバーボンウイスキーやフルーツブランデー、酒精強化ワインなどが挙げられてます。

このようにカナダ産以外のお酒が入っているということも頭に入れて飲んでみるのも面白いかもしれませんね!

最後にまとめ

カナディアンウイスキー、いかがだったでしょうか。カナダで製造されるウイスキーの約7割がアメリカで消費されているのであまり市場には出回らず、5大ウイスキーの中でも影が薄いカナディアンウイスキーですが、色々と面白さもありそうですね。
歴史を調べると「アル・カポネ」も登場するのがカナディアンウイスキーです。気になる方は、映画「アンタッチャブル」(1987年)をご覧ください。アメリカの禁酒法時代のマフィアを題材とした映画です。当時のカナディアンウイスキーは超高価なお酒でした。今なら大金持ちになれたでしょう。
次回以降は、また違った内容を掲載してみようと思います。
ありがとうございました!

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