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日本酒学レポ②春夏の授業ざっくりまとめ(M1)

6月ももう終わりですね。
以前の記事では、現在在籍している新潟大学 博士前期課程 日本酒学コースの入学&履修登録についてまとめました。

4月から授業が始まり、7月に差し掛かるタイミングで、そろそろ春に履修登録をした授業も終盤に差し掛かってきています。
この記事では、わたしがここまでM1(博士前期=修士1年、MasterだからM)で受けた春夏の授業についてざっくりまとめようと思います。

※担当教員の先生から許可はいただいていますが、関係者の方で修正の必要などを見つけた場合はメッセージいただければ幸いです。

前提:日本酒学コースは短期集中型が多い

いま、このnoteを新潟行きの電車の中で書いています(しかし、その日に書き終わらなかったため、翌日に差し掛かっております)。7月におこなわれる日本酒学の必修科目を受けるべく、約ひと月のあいだ新潟に滞在するためです。

日本酒学にはさまざまな必修科目がありますが(前回の記事でまとめています)、その多くは毎週定期的におこなわれるわけではなく、一定の期間に集中して開催されます。
さまざまな専門家を講師として招く分野なので、スケジュール調整的な都合が大きいのではないかと予想しております。

短期集中型の「基礎日本酒学実習」をはじめ、7月に受ける授業については、追って別の記事でまとめる予定です。この記事で書くのは、4〜6月のあいだに受けた定期的な授業についてです。

4〜6月に受けた授業一覧

わたしが4月からずっと受けている授業は、基本的に週4コマ。一覧は以下のとおりです。

・月7限「研究入門」
・月6限「日本酒と経済分析」
・水2限「マーケティング論特論」
・土1限「課題研究」

それぞれ約90分で、基本的にはZoomで実施。わたしは東京にいながら受講をしていました。

しばらくはこの4コマで回っていましたが、6月から毎週水曜日に日本酒学の必修科目がスタートし、週5コマになりました。

・水6限「日本酒学概論III」

割と少ないように見えるかもしれませんが、発表をメインとした授業が多いため、その準備に時間をかける必要があります。

それぞれの授業をざっくり紹介

上で紹介したそれぞれの授業を簡単に説明します。

「研究入門」

現代社会文化研究科(文系)のM1の人たちが受ける必修講義。
数回にわたって学位論文を書くにあたっての倫理(パクっちゃダメだよとか)を学んだあと、現社研の各コースの先生たちが自分の分野の研究手法について解説していきます。
Zoomにてリアルタイムでおこなう場合がほとんどですが、先生によってはオンデマンド(録画をYouTube視聴)で実施。簡単なレポートや小テストが課されることもあります。

「日本酒と経済分析」

経済学の澤村明先生(NPO論やまちづくりなどがご専門)ご担当。社会学に関する知見が広く、お話やコメントがとてもおもしろい先生です。
こちらは日本酒学にまつわる先行研究を読み、批評的に読んでレポートを執筆・発表するというトレーニング的な授業。現在はひと段落したので、研究手法のひとつであるフィールドワークを学ぶために、受講者で佐藤郁哉「フィールドワーク増訂版」を輪読しています。

「マーケティング論特論」

日本酒学でブランド・マーケティングを専門としている石塚千賀子先生がご担当。クリスチャン・ディオールご出身の、とても優しい先生です。
自分の研究テーマに基づいた先行研究について、持ち回りで発表していきます(上記の授業と異なるのは、自分で論文を選べること、かつ批評ではなく要約を紹介すること)。期間中にひとり3回ずつ発表があり、回を追うごとに修士論文に近い内容になっていきます。

「課題研究」

研究室のメンバーが各々の研究の進捗を発表し、先生・学生からフィードバックを受けるというもの。わたしの所属している岸保之先生の研究室は全部で5名(M1が2名、M2が1名、D1が2名)で、週ごとに2〜3名が発表するので、隔週で持ち回りをすることになります。
ひとりで研究をしていると方向性などに不安を感じ始めるので、とてもありがたい時間です。また、ほかの人の研究内容を聞けるのも勉強になります。

「日本酒学概論III」

6月から始まったのでまだ数回しか受けていないのですが、日本酒の文系分野の内容について、各専門家の講義がおこなわれます。それぞれの会のタイトルはこんな感じ。

・日本酒と税金
・日本酒と歴史
・日本酒とデザイン
・日本酒と経済・社会・経営
・日本酒と地域性
・日本酒と建築・都市
・日本酒と文化史

日本酒好きとしては、タイトルを見るだけでそそられますね。

仕事と並行しながらの大学生活

社会人学生としてこれまで3カ月ほど授業を受けてきましたが、今のところほとんど問題はありません。わたしは個人事業主(フリーランス)なので自由度が高く、学業に集中するために春からお仕事を少し減らしていたのですが、「そんなに減らさなくても大丈夫だったな」と思うほど。

大きな理由のひとつには、日本酒学コースに社会人学生が多く、ケアが行き届いていることが挙げられると思います。わたしの研究室も、ひとりを除いて4人は社会人学生です。

基本的に、授業はオンラインで受講可能。この3カ月は新潟に行くことはありませんでした。前回の記事でも書きましたが、ほかの学部・コースの授業はなかなかそうは行かないようです。
また、仕事の都合で授業に出られない時は、先生に相談すると、後で録画などを共有していただくこともできます。これも、今年度の学生の成果次第では変わるところかもしれないですので、頑張ります!

大学院生は学部生とは違って自分自身の研究がメインになるので、授業そのものに費やす時間よりも、その合間の研究にどれだけ時間を割けるか、学位論文の精度をどれだけ高められるかというのが大事なのかなと思います。授業も論文の準備的なものが多いですね。

ただ、7月からの実習は現地に行くことが必須です。お勤めの方は、職場との相談が不可欠となるのではないかな〜と思います。

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というわけで、現在、絶賛夏の実習中です! これについては、7月の授業が落ち着き次第、またレポートでまとめられればと思います。

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Saki Kimura / Sake Journalist
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