全国新酒鑑評会の金賞ってどうなん?
「全国新酒鑑評会」の目的として、主催する酒類総合研究所では下記のように掲げています。
新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状および動向を明らかにし、もって清酒の品質向上に資すること
「各地の新酒を科学的・官能的に調査研究してフィードバックすることにより清酒品質の向上に役立ててもらおう!」ってのが目的なのです。
なので、できるだけ製造方法や審査方法に制約を付けない方が良いのです。(実験男女子・理系男女子なら理解できるでしょ)
昨年まで行っていたカプロン酸エチル濃度区分で審査が行われていました。官能検査におけるカプロン酸エチルの影響を少なくする目的なのですが、吟醸香の主成分の影響を少なくする審査方法ってどうなのでしょう?
今年からは、カプロン酸エチル濃度区分に加え、グルコース濃度区分で行ったそうです。吟醸香の主成分の影響を少なくし、なお日本酒のエキスの殆どを占めるグルコースの影響を少なくして、何を客観的に審査したいのでしょうか?
日本酒の官能評価って主観的な「良い(好き)・悪い(嫌い)」ではなくて、審査の大部分を占めるのは、客観的に「適切でない味や香りなどがないもの」を選ぶ作業なのです。
自分たちの県のお酒のタイプに今の審査が合わないからと言ってルールの変更を要求しそれが容認される「全国新酒鑑評会」はどうなっていくのでしょうか?
調査研究が目的であれば、サンプリングに条件を付けてしまってはダメだと思う理系男子なのだ。
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