ここサポになりました
皆さんは「ここサポ」をご存知だろうか。
厚生労働省の施策で、
こころの不調に悩む人をサポートする
「心のサポーター」を
日本全国に広げていく取り組みだそうだ。
看護学生時代から、
心理学や精神学を学んできたが、
話す相手が安心して
心のうちを話してくれるように
目にみえる形で資格などないかと
思っていた矢先に「ここサポ」を知った。
研修は120分あり、
メンタルヘルスの基礎や
カウンセラー役・カウンセリング役になり
実践し、スキルを学ぶ内容だった。
受講後、認定証が届いたので
院長から許可をいただき、
待合室に掲示した。
これを見て、
病気で不安に感じていることを
気軽に相談してもらえたらいいなと
思っている。
今日の出来事だ。
私指名で、かかりつけの患者さんから
電話があった。
「あなたのおかげで
ほんっとうに助かった〜〜〜。
本当に相談してよかった〜〜。
あなたのいう通りに電話したら、
当日に入院できました。
不安で先が見えなかったけど
ホッとしました!」
というお礼の電話だった。
いつもご夫婦で通院されるが、
数日前は奥様だけ来院された。
問うと、
旦那さんは年末に手のしびれが出て、
通院している整形外科で検査したら、
頸椎が狭くなっていると言われ、
大病院に紹介されて1月末に
手術の予定だった。
しかし、年始早々に首から下が
全く動かなくなり、排泄もベット上で
身動きがとれない状況。
入院するまでどうしていいかわからず、
これから市役所へ行って
介護用ベッドを借りれるか
聞いてくるつもりだというのだ。
さらに、旦那さんを移動させようとし、
滑って転んで自身も膝を骨折されて
サポーターを装着して来院されていたのだ。
医療者であれば、
どうすべきか流れが見えてくると思うが、
医療知識がない患者さんにとっては、
自分たちでなんとかしなければと
思うだろう。
話を聞き、私がアドバイスしたことは、
市役所へは行かずにすぐに、
手術予定先の病院へ
旦那さんの状況を伝えること、
ポイントは、糖尿病でインスリンを
打っているが家族が打っていること、
ベッド上で排泄していること、
自分も介護して骨折してしまったこと、
家で介護が難しいから
入院を早めてもらえないか
この後すぐに電話相談をすべきだと伝えた。
また、病院へ入院すれば、
MSW(医療ソーシャルワーカー)が
介入して、今後必要となるベッドも
調整してくれるから
安心していいいよと話した。
本来かかりつけ医とは、
こういうことが
理想とされているのではないかと思い、
私の心掛けている点でもある。
今回のケースは、
私自身も力になれてよかったなと
嬉しく思う事例であった。
「ここサポ」が活かせていたら幸いだ。
「ここサポ」の受講資格はなく、
誰でも研修を受ければなれる。
もし興味がある方は、
ぜひあなたも「ここサポ」の一員に
なってみてはいかがだろうか。