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お酒を飲む人なら誰でも発症する可能性がある”アルコール依存症”の症状って?

「日本酒を、もっと身近に」という理念をかかげながら活動している日本酒メディア・コミュニティ酒小町。このマガジンでは、日本酒の豆知識をわかりやすく、ちょっと飲んでみたくなるようなコラムを書いています。

今回は「お酒を飲む人なら誰でもなりうる可能性がある”アルコール依存症”」についてのお話です。

こちらは、前回のこちらの記事の続きになります!


今回は、「急性アルコール中毒」に並び、アルコールが引き起こすものとして知名度の高い「アルコール依存症」についてです。

アルコール依存症とは、お酒の飲み方(飲む量・タイミング・状況)を自分でコントロールできなくなった状態のことです。

急性アルコール中毒は「お酒を飲んですぐに現れる症状」いわば“点”であらわれるものですが、アルコール依存性は「長期的に飲んだ時に現れる影響」こちらは“線”であらわれるものです。

「体質的な酒の強さ」「酒癖のいい・悪い」「個人的な意志の強さ」などは、まったく関係ありません。お酒を飲む人なら誰でもなる可能性があります。
ちなみに、1日のお酒の適切量は、画像を参照ください。

長期間にわたり大量飲酒を続けると、アルコールに対する精神的・身体的な依存の状態になってしまいます。

精神依存:「飲みたい」という強烈な欲求が起こる、節酒ができない、飲酒以外の娯楽を無視する、精神的身体的に問題が起こっても断酒しない

身体依存:アルコールが体から抜けてくると、手足の震えや発汗が現れる、以前と比べて酔うために必要な酒量が増える

「アル中は手が震える」というのは、この身体依存状態になった時の症状のことを指しています。あれは、自分で狙って振るわせているのではなく、自分の意思に反して手が勝手に動いてしまうのです。

依存状態では、

  • お酒を飲むことしかしない

  • 飲むことにしか幸福感を感じない

  • 飲まない・お酒が入っていない状態がかえって自分にとっては異常

という思考になります。

結果、自分にとって大きな価値を持っているモノ・コトよりも、飲酒が最優先になってしまうのです。たとえそれが、友人や恋人との約束よりも、仕事よりも、家族よりも、です。

また、アルコール依存症の難しいところは、当の本人にはその自覚がなかったり、自分を依存症だと認めない場合が多いこと。

「私は別に依存ではない」
「もっと飲む人は飲んでいる」
「いつもこれくらいは普通だから」

そういって、周りからの手助けを拒むことが往々にしてあります。
お酒好きを公言して、周りからも「あの人は酒好きだからな」なんて思われている人ならまだいいでしょう。

でも、周囲からは気づかれず、人知れずアルコール依存に陥っている人も少なくありません。

さて、ここまで、お酒の怖い話をたくさんしました。

酒は百薬の長、という言葉がありますが、このことわざは現在医学的に否定されていて、「アルコールを一滴でも飲めば身体に悪影響がある」とされてます。

“お酒によって発症が抑えられるとされる病気も一部あるが、それ以外の病気のリスクがすべて上がる“というカラクリがあるのです。体にとって毒であることを重々承知で、それでもなぜお酒を飲むのでしょうか?

一個人としての見解としては、お酒がその時・その場・機会(TPO)での経験を共に過ごして深める一つのパートナーだからではないでしょうか。

人生のイベントといわれる冠婚葬祭の時にお酒がつきものであるのは、非日常感と「酔い」というのが密接に関わっているからとも言えるでしょう。

お酒に求めるものは人それぞれです。飲んだ時の高揚感、お酒そのものの味わいの魅力、お酒の場を通じた人とのつながりや楽しさ、などなど。

それによって、(例え少々長生きできる時間が短くなったとしても!)人生の質(QOL=Quality of Life)が高められるのであれば、それはお酒を飲む価値があるのではないでしょうか。

最後に、お酒にまつわる、原点にして頂点の言葉で締めます。「お酒は飲んでも飲まれるな。」それでは今回はここまで!

参考:アルコール依存症(あるこーるいぞんしょう)アルコール依存症の症状アルコール依存症の症状酒は百薬の長は嘘か?本当か?「酒は百薬の長」のはずでは? 少量でもNGの最新事情


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今回コラムを書いてくれた社会福祉士と日本酒学講師の資格をあわせもつ西嶋大悟さんのnoteはここから読めます。日本酒以外の話題も含め、優しくてわかりやすい文章が特徴です。

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執筆:西嶋大悟(note
企画:卯月りん(XInstagramnote
編集:亀山真希(Xnote)

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