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優秀なスパイは楽しささえも盗んでしまう
1992年5月2日に発売された
『とらっぱーず天国 SPY vs SPY』(1992 GB)
が30周年を迎えました。
![](https://assets.st-note.com/img/1651470023107-0DDPv19PKR.jpg?width=1200)
『とらっぱーず天国 SPY vs SPY』といえば、
日本国内でケムコが発売した
「スパイアンドスパイ」シリーズの3作目で、
活躍の場をファミコンから
ゲームボーイに移した作品でもありました。
「スパイアンドスパイ」シリーズ1作目の
『スパイVSスパイ』(1986 FC)は、
ゲーム界の大元締「ジンテンドウ」が開発した
新型ディスクシステムの設計図を盗むという、
どう考えてもゲームには全く反映されていない、
印刷物を作成した人の悪ノリが独り歩きしているであろう、
昭和時代らしいゲームでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1651470044043-f1npnZ57n8.jpg?width=1200)
それでも、ローカライズで勝手につけられたであろう、
ケムコ国のヘッケルとトムコ帝国のジャッケルという設定は、
2作目の『南国指令!! SPY VS SPY』(1987 FC)
にも引き継がれています。
![](https://assets.st-note.com/img/1651470055755-ZMpswH2lgB.jpg?width=1200)
さすがに、
盗み出すミサイルをゲーム業界でホットな話題に
差し替えることはできませんでしたけど。
![](https://assets.st-note.com/img/1651470072343-Y3bPVeAiCn.jpg?width=1200)
『南国指令!! SPY VS SPY』が南国を舞台にしていたのに対して、
『とらっぱーず天国 SPY vs SPY』(1992 GB)では、
盗むモノは携帯しやすい「秘密兵器の機密資料」に変更され、
ゲームボーイの携帯性を活かしたのか、
南の国・火山・氷の国・洞窟・ピラミッド
というように行動範囲も増えています。
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そして、
『とらっぱーず天国 SPY vs SPY』では、
画面分割の要素がなくなったため、
ファミコン版のように対戦相手の行動が見られなくなり、
プレイ体験がだいぶ変化しています。
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それゆえに、
2人対戦の楽しさが2倍だったり3倍だったりと、
不安定なのが大変気になるところです。
![](https://assets.st-note.com/img/1651469980476-XhJGswuRYm.jpg?width=1200)
2倍しても3倍しても同じ数字になるのは0なので、
きっと楽しさもスパイに盗まれてしまったに違いありません。
これも印刷物を作成した方の悪ノリの結果でしょうか?
ちなみに、
後にゲームボーイカラー向けに発売された
『スパイアンドスパイ』(1999 GBC)では、
わざわざ
「ゲームボーイカラー初の上下分割スクリーン採用」
を実現していたりします。
![](https://assets.st-note.com/img/1651469962329-BcevPMmacJ.jpg?width=1200)