慶応時代は本当に短かった
6月19日は元号の日。
645年に中大兄皇子が蘇我氏を倒して、
天皇を中心とする政治改革を断行し、
6月19日に「大化」という日本初の元号を定めたことから、
6月19日が元号の日になっています。
元号についてピンと来ない方は、
『桃太郎電鉄 昭和平成令和も定番!』(2020 Switch)
を思い出していただければ、
元号が3つも入っているからお得です。
近代の日本史は元号ごとに時代分けされることが多いため、
遡ると明治くらいまでは元号を認識しやすいのですが、
「慶応義塾大学」の「慶応」も元号で、
天皇陛下が1人につき1つの元号のみを制定する
「一世一元の制」が導入される前の、
最後の元号でした。
『維新の嵐』(1990 FC)によると、
慶応二年に坂本龍馬は薩長同盟を成立させています。
慶応三年には徳川慶喜が朝廷大政奉還を申し入れ、
徳川幕府は終わりを告げました。
慶応四年には、
鳥羽伏見の戦いが起こって新撰組は薩長軍と戦い、
多くの隊員を失っています。
慶応八年には「秘宝の鍵」の番人が、
盗まれた鍵を取り返すために活躍しました。
この出来事は後に「方舟事件」と呼ばれるようになり、
その1年後の慶応九年には
七光家の宝玉を巡って争奪戦が繰り広げられました。
この出来事は後に「宝玉事件」と呼ばれることになり、
1年後の慶応十年にはまたもとんでもない事件が起きたようです。
ところで「慶応十年」は存在したのでしょうか?
昭和や平成を振り返ってみると30年以上も続いているため、
元号で「時代」を語ろうとすると、
ものすごく長い年数が重ねられているように感じてしまうのですが、
慶応時代は西暦で表すと
1865年5月1日から1868年10月23日までなので、
慶応時代は3年5カ月くらいしかなく、
実のところ慶応時代は短かったのです。
というわけで、
「慶応八年」以降の話は完全にフィクションなわけですが、
「方舟事件」の『慶応遊撃隊』(1993 MDCD)
の蘭末ちゃんの声は「菅野美穂ちゃん」が演じています。
「宝玉事件」の『慶応遊撃隊 活劇編』(1996 SS)
でも蘭末ちゃんの声は「菅野美穂ちゃん」が演じました。
ところが
『蘭末ちゃんの大江戸すごろく 慶応遊撃隊外伝』(1998 PS)
では蘭末ちゃんの声は「長沢美樹さん」に変更されてしまっています。
つまりは「慶応遊撃隊」シリーズで蘭末ちゃんの声を
「菅野美穂ちゃん」が演じた時代は
ゲーム内では慶応八年と慶応九年の二年間だけなので、
「菅野美穂ちゃん」の慶応時代も本当に短かったのです。