同時展開こそが光栄に思うべき最大の決断
1992年9月24日に
スーパーファミコン版『提督の決断』(1992 SFC)と
メガドライブ版『提督の決断』(1992 MD)が発売されたため、
家庭用ゲーム機において
『提督の決断』が30周年になりました。
なぜ「家庭用ゲーム機において」と断り書きを入れているかと言えば、
PC-9801版『提督の決断』が1989年9月21日に発売され、
その後他のパソコン向けに一通り発売されたうえで、
満を持して家庭用ゲーム機向けに発売されたのが
1992年9月24日のスーパーファミコン版『提督の決断』と
メガドライブ版『提督の決断』だったからです。
光栄のシミュレーションゲームと言えば、
かつてはパソコン向けが先行して発売されるのが当たり前で、
ファミコン時代には、
パソコン向けとは時期的にもスペック的にもかなり差がある形で、
『信長の野望 全・国・版』(1988 FC)、
『三國志』(1988 FC)、
『蒼き狼と白き牝鹿 ジンギスカン』(1989 FC)
の歴史三部作が発売されていました。
「信長の野望 武将風雲録」においてはちょっと変則的で、
1991年12月20日に
メガドライブ版『信長の野望 武将風雲録』(1991 MD)が発売されると、
次の日の12月21日に
ファミリーコンピュータ版『信長の野望 武将風雲録』(1991 FC)と
スーパーファミコン版『スーパー信長の野望 武将風雲録』(1991 SFC)
が発売されています。
ここではファミコン版はちょっと置いておくとして、
メガドライブ版とスーパーファミコン版では
発売日もタイトルもズラして展開されているところが
注目すべきポイント。
そして、
冒頭の「提督の決断」が
スーパーファミコン版とメガドライブ版が同時発売されると、
その後は1992年11月8日に
『三國志Ⅲ』(1992 SFC)と『三國志Ⅲ』(1992 MD)
が同時発売。
1993年1月16日には
『ヨーロッパ戦線』(1993 SFC)と
『ヨーロッパ戦線』(1993 MD)が発売され、
同一タイトルがライバルハードで同時展開されるのが
当たり前になりました。
現在のコーエーテクモゲームスのタイトルが
複数ハードで同時展開されるのが当たり前になっているのですが、
その始まりこそが
スーパーファミコン版『提督の決断』と
メガドライブ版『提督の決断』の同時展開なので、
この決断こそがシブサワ・コウ史上最大の決断
と言えるのではないでしょうか。