歯周病はすい臓がんになる確率を上げる 論文より
歯周病と膵臓がんの関連についての研究は、いくつかの論文で取り上げられています。以下に、関連する論文を紹介します。
関連する論文
Periodontal disease, edentulism, and pancreatic cancer: a meta-analysis
発表年: 2017
概要: このメタアナリシスでは、歯周病と膵臓がんのリスクとの関連を調査しています。結果として、歯周病が膵臓がんのリスクを1.74倍、欠損歯(edentulism)が1.54倍高めることが示されています。研究は、性別、喫煙、BMI、糖尿病、アルコールなどのリスク因子を調整した上での結果です。Poor oral health and history of periodontal diseases are associated with higher risk of pancreatic cancer
発表年: 2018
概要: この研究では、口腔の健康状態が膵臓がんのリスクに与える影響を調査しています。歯周病の歴史がある人々は、膵臓がんのリスクが高いことが示されています。特に、血清中の歯周病に関連する抗体レベルが膵臓がんのリスクと関連していることが報告されています。Could Periodontitis Increase the Risk of Suffering from Pancreatic Cancer?
発表年: 2024
概要: この文献レビューでは、歯周病と膵臓がんの関連性についての研究をまとめています。歯周病が膵臓がんの予後を悪化させる可能性があることが示唆されています。歯周病で膵臓がんに? リスク2倍―欧米共同研究
発表年: 2013
概要: 歯周病菌が膵臓がんの発症リスクを高めることが示されています。特に、歯周病菌の保菌者は膵臓がんのリスクが1.6倍から2.3倍高くなることが報告されています。
結論
これらの研究は、歯周病が膵臓がんのリスクを高める可能性があることを示しています。特に、歯周病菌が全身に影響を及ぼし、膵臓に到達することでがんのリスクが増加するメカニズムが考えられています。歯周病の予防と治療が、膵臓がんのリスク低減に寄与する可能性があるため、口腔の健康管理が重要です。