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期待するヤツは仕事ができない 序章 #全文公開チャレンジ #EXODUS

家入一真さん率いるCAMPFIREと、見城徹さん率いる幻冬舎が共同出資した、クラウドファンディングで本を出版する会社である株式会社エクソダスに私の企画が通りました。

といってもまだ出版が決まったわけではなく、2019年4月10日(水)までに序章を書いて提出する必要があります。

ちなみに提出したのはこんな企画です。

今まで本を書いた経験がないので、ひとまず書いた全文を公開して、Twitterのフォロワーさんの意見を聞きながら作り上げていこうと考えています。

ほんの1年くらい前までキングコングの西野亮廣さんがご自身の絵本の内容をすべてネット上で公開して賛否両論が巻き起こりましたが、すっかり出版業界でも全文公開もあたりまえになってきた感があるなぁと感じています。

ただ実際本当にどんな本でも当てはまるのか?実際やってみたらどうなるのか?は本を書くチャンスがないと分からないことなので、そういったチャレンジとしてもぜひ見守って頂ければと思います。

では、ここから序章が始まります。

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まったく仕事ができなかった私が、会社役員に!?

「なんでこんなミスをしたの?」
「これじゃプロジェクトがうまくいくわけないよ」
「仕事のやり方、考えなおしたほうが良いんじゃない?」

私が受け持ったあるプロジェクトが終わったあとに、チームリーダーに言われた言葉たちです。

もともと大手有名企業からベンチャー企業に転職してきたこともあって「優秀な人が入ってきた」と社内で少し噂になっている中で担当した最初のプロジェクト。

キャンペーン用のウェブサイトを作る案件で、「注目もされているし、最初から"デキる人"だと思われるように頑張るぞ!」と意気込んでスタートしたのですが……。

・スケジュールが予定より大幅遅延して上長が謝罪
・本番リリースの時にテスト用のダミー画像がサイト上にでかでかと表示される
・クライアントがキレて会社に押し寄せ、クライアントの横で開発をすることに
・3日間徹夜してもバグが直らない
・結局、ベテランの社員の方にほとんどすべて助けて頂く

散々な結果でした。

ちなみに冒頭の言葉は、そのプロジェクトの反省会で言われた言葉たちです。

そこで私は「仕事ができない人間」のレッテルを貼られました。

しかし、今のわたしはある会社の役員をやっています。

役職はChief Operating Officer、略してCOO。一般的な日本語訳で言えば「最高執行責任者」、つまり日々の仕事の執行に対して社内で最も責任を負いながら日々働いています。

ちなみに自分でつくった会社で役員になったわけではなく、平社員から昇格して役員になりました。これは仕事を着実にこなし、評価を高めていったからこそ与えられた役職なのだと捉えています。

発信して気づいた、仕事に悩む人が陥りがちなワナ


全く仕事ができなかった私も、今まで会社を4社渡り歩き、その間に大小あわせて100以上のプロジェクトを手がけていきました。中には大炎上をしたものもありましたが、徐々にうまくいくプロジェクトも出てきます。また会社やメンバーが変わっても、変わらず安定したクオリティで仕事を進めていく自分なりの方法を確立していきました。

そして徐々に新卒や若手に対して、社内の勉強会やフィードバックを通して自分の仕事術を教えると、「これ、めちゃくちゃ良いですね!」と評判がよく、また自分が教えた方法を1年経っても継続してくれる人が現れ、教えられた人たちの社内評価が上がっていくという経験もいたしました。

自分の仕事に対しての考え方や方法は、組織としても仕事力の向上に役立つとわかり、より自分の中での仕事術が洗練されていきました。

「この仕事に対しての考え方は、もしかしたら色んな人にとっても役立つかもしれない」と思い立ち、またSNSマーケティングを自分で実践してみたいという思いも重なって、Twitterで発信するようになります。

するとアカウントを開設してから5ヶ月で、1万フォロワーを超えるまでに成長。2回ほどツイートが5万RTを超えることもありました。自分でもここまで反響があるとは思っておらず、うれしさを感じるとともに「仕事で悩む人はここまで多いのか」と思い知らされることになります。

フォロワーが増えると、仕事で悩む人から相談を受けるようになり、実際に合計15名ほどの方に直接会ってお話を聞く機会もありました。

「仕事で悩む人」と聞くと、まだ若手でスキルがなかったり、仕事への情熱が低い人なのでは?と想定していたのですが、お話を聞くとむしろその逆で、大半は能力や実績を見ると驚くくらい良かったり、仕事への意識が非常に高かったりするのです。

誰でも知っている大手企業の花形の仕事をする人、外資系企業で若手にもかかわらず大きなプロジェクトを動かしている人、人数が少ないベンチャーでバリバリと仕事をこなす人などなど…。

そこでふと気づいたのです。「仕事で悩む原因は、能力ではなく考え方なのだ」と。

仕事で悩まなくなるたった1つの考え方

私は仕事で悩むことが本当に少なくなりました。(役員になってからは経営での悩みは尽きませんが…)

それは自分なりの仕事術を確立していたからということもありますが、それによって「ある仕事に対しての考え方」が根付いたためでもあります。

実際にお会いしてお話を聞いた仕事で悩む方々は、たいてい3つことで悩んでいました。

1つめは、自分が思うような成果を出せないこと。
2つめは、職場の同僚・上司・仕事相手といった人間関係。
3つめは、職場環境です。

そして悩んでいる人はそれなりに優秀で能力が高く、仕事への意識が高いため、自分に対してより高い成果を求めてしまったり、人や環境に対して自分の仕事レベルを無意識的に要求してしまっています。

例えば「自分はこれくらいの成果を出せる!」と意気込んで仕事を進めて、結局思っていた成果を出せなかった場合、ガッカリしてしまって悩んでしまう、といった構造になっています。

人に対しても、職場環境に対してもそう。ガッカリしてしまうから、仕事に対して悩んでしまう。

こんな悩んでしまう人たちに提案したい、そして他の人がなかなか教えてくれない、みんなの悩みを一気に解決する仕事に対する1つの考え方があります。

それは「期待しないこと」。

自分に対して、人に対して、環境に対して期待をしないことで、悩みは全くなくなります。

期待をしないことによるメリット

なぜ期待をしないことで悩みがなくなるのでしょうか?

仕事においてよく「期待値調整」という言葉が使われます。お客様に対して期待値を下げておいて、結果的にその期待値を超える成果を出すことで評価を高める手法です。

そう、人は期待値との差分で評価が決まったり感情が揺れ動きます。

だからその「期待値」を自分に対しても人に対しても環境に対しても常に0にしておけば、常にプラスの気持ちに上振れるようになります。そうすると常にポジティブな気持ちでいられて、憤りも無くなります。

また期待をしないことで、精神的に安定するだけでなく、仕事のアウトプットも安定していきます。

期待をしないようになると、何が起きても大丈夫なように仕事を進めるルールや仕組みをつくるほうにモチベーションが高まるからです。

例えば自分が言われたことを忘れたとしても、仕事を人に振ったのにその人が仕事を完了させなかったとしても、職場が自分を助けてくれなかったとしても、そういった最悪の状況を想定して動くクセがつく。

すると常に安定して、一定以上のクオリティを持って仕事を進められるようになるわけです。それこそポンコツだった私が、会社の役員になれるくらいに。

ちなみに人に対して期待しないようになると「自分でどうにかしよう」としてしまうため、何か仕事でのミスをした時に必要以上に自分を責めすぎてしまう人がいます。自分を責めてしまう人はたいてい「自分が頑張らなかったからだ」「次はもっと頑張ろう」と精神論に行きがちです。「頑張る」は何の解決策にもなっていません。なのでそういう人はなかなか自責のループから抜け出せない事が多いです。

しかし期待しないことによって仕事の仕組みやルールを作るクセをつけておくと、具体的な仕組みやルールをつくろうと生産的なアクションができるようになり、精神を余計に傷つけることが少なくなります。

よく「期待しない」という考え方を色んな人に伝えると「それってちょっとひどくないですか?例えば部下に対して期待しないと、それが伝わっちゃってモチベーションが低くなったりしませんか?」と言われることもあります。

それはむしろ逆です。期待をしないことで、ちょっとした成果に対しても喜ぶことができるようになります。また「この人だったら失敗をしても許せるな」と自分が覚悟できた人としか仕事をしなくなることで、人をよく見るようになるため、逆に良いところをいっぱい見つけられるようになるのです。

「失敗を許せる人が仕事仲間にいないよ」という人もいるかもしれません。その場合はその職場環境を変える努力をしたほうが良い場合が多いです。少なくとも期待しないようになると、自分が仕事仲間や環境に対してどのように感じているのかがあぶり出されるため、転職や職場環境を変えるべきかどうかの検討要素が1つ増えるため、そういった観点でもこの考え方は活用できます。

期待をしないようになる方法

「期待をしないと言っても、期待は『してしまうもの』だから、そんなうまく期待しないようにできるのかな…?」と思う人はきっと多いと思います。

その解決方法があります。

こんな話を聞いたことがあるでしょうか。

よく「やる気が起きない」と悩んでいる人がいますが、やる気を起こす1番の方法は「行動をすること」だそうです。

つまりやる気が起きてから行動をするのではなく、行動をすることで自然とやる気が湧いてくるのが本質というわけです。

これは「期待」に対しても当てはまると考えています。つまり「期待しない働き方」の具体的な方法を実践することによって、期待をする必要がなくなってくるため、自然と期待しないようになっていくということです。

具体的に、すぐに活用できるように

この本の内容は多くの人が悩むカテゴリにあわせて、大きく3つの章に分かれています。

1章は「自分に期待しない働き方」

人は想像以上に自分のことが好きで、常に期待をかけています。だからできると思いこんで、仕事の進め方が甘、ことがある。それをいかになくしていくかを書いていきます、

2章は「人に期待しない働き方」

人は自分以上にコントロールすることが難しいものです。けれども仕事においては同僚や上司や仕事相手と一緒に仕事を進めなければいけません。そんな人に対して期待をしなくても仕事を進められる仕組みの作り方がわかれば、自分ができる範囲内で着実に仕事を進めることができるようになります。

3章は「環境に期待しない働き方」

環境が自分を常に助けてくれると思ったら大間違いです。今は会社が個人を助けてくれない時代になりました。副業・複業がOKになりつつあるのもそういった会社による従業員保護の放棄とも捉えられます。そんな世の中だからこそ、環境に期待せずとも生き抜くための術を書いていきます。

私がこの本を書く上で意識しているのは「具体性」です。

前段でも書いたように、期待しないようになっていくためには、具体的な方法で「期待しない働き方」を実践していかなければいけません。なので本を読んですぐに実践できるくらい丁寧に書いております。

また抽象的な考え方について語っている本はありふれていますが、仕事の仕方を具体的に教えてくれる本や情報は非常に少ないです。なので私が社会人2〜3年目くらいまでにほしかったなぁと思う本になるよう、私がどのように「期待しない働き方」をしているか、やり方も含めてすべて書きました。

もしかしたら社会人歴が長い方にとっては、気付きよりも共感できる内容が多いかもしれません。そんな方は、後輩にこの本をプレゼントするといった使い方をして、組織の仕事力を上げるためにこの本をご活用いただけると幸いです。

この本で仕事で悩むすべての人を救うことができたら幸いです。

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